スクリーンヒーローの系譜を受け継ぐ第3の馬・グァンチャーレ

昨年産駒デビューを果たした種牡馬たちの中でも特に注目を集めたのがドゥラメンテ、モーリスの両頭ではないでしょうか。

特にモーリスは現役時代にスクリーンヒーロー産駒の最高傑作とも言える戦績を残しており、自身が晩成型だったこともあり今後のクラシックや更に先の活躍にも注目が集まります。

スクリーンヒーローの系譜として種牡馬入りを果たしているのはこのモーリスと、有馬記念制覇など吉田隼人騎手とのコンビが印象的なゴールドアクター、そしてG1勝利こそ無いものの芝マイル路線でコンスタントに活躍していたグァンチャーレの3頭で、今回そのグァンチャーレに注目してみたいと思います。

2014年の7月に栗東・北出厩舎からデビューし、2戦目で初勝利を挙げたグァンチャーレ。3歳初戦のシンザン記念では、中団待機から末脚を伸ばして、ロードフェリーチェ、ナヴィオン、ダッシングブレイズなどとの叩き合いを制して重賞初勝利を飾り、その後は8着に敗れはしたものの日本ダービーにも駒を進めました。

3歳秋以降は実績のある芝のマイル路線を中心に使われ、長岡京S、キャピタルS、洛陽Sを勝利して後、2019年の阪神カップを最後に競走生活を引退し、浦河町にあるイーストスタッドで種牡馬入りを果たしています。

主な勝ち鞍がシンザン記念で、通算成績も42戦5勝と種牡馬としては目立つところも少なく、初年度から苦戦を強いられています。初年度の種付け料は牡馬誕生時は25万円、牝馬誕生時は10万円という価格設定となっており、繁殖牝馬9頭に種付けを行っています。

モーリス、ゴールドアクターに比べると実績が少ない面もありますが、スクリーンヒーローは受胎条件50万円からスタートして最高で700万円まで種付け料が高騰するに至り、モーリスは2013年のトレーニングセールで1050万円で取引されるなど、コスパがよく、思わぬ爆発力を秘めた一族ともいえます。

地味な存在かもしれませんが、産駒が馬券で思わぬ大穴をあけたり、これから大物を輩出してくる可能性にも期待したいですね。