【函館スプリントS予想2025】夏の開幕戦は波乱含み?データから導く注目馬4頭

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北海道シリーズの幕開けを告げる「函館スプリントステークス」は、今年で第32回を迎える。すっかり初夏の風物詩として定着し、夏競馬の開幕を象徴する一戦となっている。

昨年は、6年連続で馬券に絡んでいた1番人気馬が馬群に沈んだものの、2番人気が優勝し、2着・3着にも上位人気馬が食い込んだ。過去10年の1番人気馬の成績は【2-1-3-4】と勝ちきれない傾向が見られるが、勝ち馬全体で見れば10頭中9頭が5番人気以内に収まっており、基本的には上位人気馬を中心に考えるべきレースである。二桁人気馬の成績は【1-3-2-54】と穴馬の激走もあるが、あくまでヒモ候補にとどめたい。

前走レースの傾向を見ると、春雷ステークス組が過去10年で【2-1-1-10】と安定した成績を収めており、近3年連続で出走4頭が馬券に絡んでいる。また、GⅠ組では桜花賞が【3-0-0-4】で最多の3勝を挙げており好相性だ。高松宮記念組も【1-0-3-23】と3着圏内への食い込みが目立ち、軽視は禁物である。春雷S組に関しては、上位人気または好走歴がある馬に注目したい。高松宮記念組は、ここでの巻き返しが期待できるタイプが多い。

枠順に関しては、フルゲート16頭が揃いやすいレースで、外枠有利の傾向が出ている。7枠と8枠がともに2勝を挙げており、人気上位馬が外寄りの枠に入れば、好走の期待値はさらに高まる。

脚質面では、逃げ馬が3勝、先行馬が4勝と、前目で運べる馬が優勢。4コーナー3番手以内の馬がそのまま押し切るケースが目立ち、逃げ切りも十分にあり得る。

年齢別の傾向を見ると、6歳以上は【0-5-2-44】と勝ちきれず、単勝で狙うなら5歳以下が無難である。一方で、牝馬は近年連続して好走しており、今年も上位人気に牝馬がいれば注目したい存在となる。

以上の傾向を踏まえ、注目すべき4頭を挙げたい。

1頭目は、ペアポルックス。高松宮記念では18着と大敗を喫したが、2走前のオーシャンステークスでは番手から2着に粘っており、G3レベルなら勝ち負け可能な実力馬である。G1経験での成長も期待でき、函館の舞台で新たな一面を見せてくる可能性が高い。

2頭目は、アクアマリンステークス(3勝クラス)を逃げ切りで制したジューンブレア。昨年の函館1200m戦でも武豊騎手を背に特別戦を勝っており、洋芝適性は十分。今回は重賞初挑戦となるが、展開や枠順次第では上位進出も可能だ。

3頭目は、実績断然のナムラクレア。高松宮記念では2着と好走しており、今回のメンバー中では明らかに格上の存在。ただし、差し脚質ゆえに展開次第では取りこぼしもある。年齢的には6歳で勝ちきれないデータに当てはまるため、軸よりも対抗評価が妥当と見る。

最後に挙げるのは、モリノドリーム。愛知杯では7着に敗れたが、昨年のキーンランドカップ4着、青函ステークスでは勝利を挙げており、洋芝では【5-0-0-2】と高い安定感を誇る。北海道芝1200mでパフォーマンスを一変させる可能性があり、伏兵として警戒が必要な一頭である。

以上、データと傾向から浮上した4頭を中心に、夏競馬開幕を告げる一戦を見届けたい。