【愛知杯2025予想】クランフォードは危険な人気馬か?能力よりも状態面重視

前走のスワンS・13着以来、約5ヶ月ぶりの復帰戦を迎えるクランフォード。
1番人気に推される期待馬だったが、前が飛ばすハイペースを3番手で先行し、初めて揉まれる形となったうえに、展開不向きで内も伸びづらい馬場という厳しい条件が重なり、力を出し切れずの敗退となった。とはいえ、ほぼ同じ位置にいたシングザットソングが5着まで追い上げていることを考えると、負け過ぎの印象も否めない。
展開面が大きな敗因だったことは明らかだが、レース前から発汗が目立ち、イレ込み気味だったことも影響したと見るファンも多いだろう。クランフォード自身、気性面が難しい馬として知られており、メンタルの仕上がりがレース結果に直結しやすいタイプ。今回は長期休養明けということもあり、状態面の見極めが最重要になるのは言うまでもない。
1週前にはCWコースで2頭併せを敢行。やや重の馬場で強めに追われて6F81.1-1F11.3をマークした。時計自体はまずまずながら、仕掛けてからの反応が鈍く、併せた馬にも遅れる形となった点は不安材料だ。杉山調教師も「帰厩してから見た目以上に重さ、太さを感じる。」とコメントしており、明らかに太め残りの気配が漂う。さらに、この馬としては珍しく日曜にもCWで長めから追われていることから、調整過程がスムーズではないことが透けて見える。追い切りを重ねるごとに動きが変わるか、最終追い切りの内容も大きな判断材料となるだろう。
ただ、昨年4月から8月にかけて1勝クラスを3連勝し、その内容も圧巻の強さを誇っていたのは間違いない。1400m戦では【4-1-0-1】と抜群の安定感を見せており、ベスト距離であることに疑いの余地はない。さらに、今回と同じ中京1400mでも3勝クラスで勝利しており、舞台適性も申し分なし。重賞でも十分勝ち負けできる地力を備えている馬として高く評価されている。
それだけに、仕上がり途上のまま出走するのであれば、人気を背負う分、リスクも大きい。今回は復帰初戦、しかも状態が万全でない可能性も考慮すると、力を発揮できずに凡走する可能性も無視できない。逆に、追い切りでの動きが一変し、気配がガラリと良化するようなら、持ち前の能力を存分に発揮できるはず。最終追い切りの動き、当日の気配、そして気性面の落ち着き具合、これらすべてが噛み合えば、一気の巻き返しも十分にあり得るだろう。