【桜花賞2025予想】エリカエクスプレスは危険な人気馬か?“瞬発力勝負”では割引

無傷の3連勝でG1制覇を狙うのは、注目の素質馬・エリカエクスプレス。

前走のフェアリーステークスでは、2~3番手の好位からレースを進め、前半3ハロンが34秒1、後半が35秒5という前傾ラップの流れをしっかりと追走。ゴール前の急坂でも失速することなく、最後は後続を3馬身突き放しての圧勝劇。持ち前のスピードの持続力を遺憾なく発揮し、重賞初制覇を飾った。

この走りを見る限り、スピードの持続力は世代上位と評価できる。一方で、今回の舞台・阪神芝1600mは、瞬発力勝負になりやすいコース形態であり、一瞬の切れ味に長けたタイプが有利な傾向にある。エリカエクスプレスにとっては、その点が一つの課題となるだろう。

また、前走では道悪の中山コースが味方した印象もあり、馬場の渋化は歓迎材料。ただ、今回のメンバーを見る限り、はっきりとした逃げ馬がおらず、ペースが落ち着く可能性が高い。良馬場でスローの流れとなれば、折り合いに不安を残すエリカエクスプレスにとっては試練となる。実際、前走の前半では行きたがる素振りも見せており、折り合い面での危うさは否めない。これまで揉まれる競馬を経験しておらず、多頭数のG1本番で揉まれる展開になった場合、精神面の脆さが露呈する可能性は十分にあるだろう。

過去2戦はいずれも前傾ラップの消耗戦を得意とする内容で、展開に大きく左右されるタイプといえる。道悪かつハイペースでの持久力勝負と予想されるなら、軸として信頼できる存在だが、良馬場・スローペースでの瞬発力勝負になると、取りこぼしのリスクも十分にある。

展開と馬場状態の見極めが、取捨のカギとなりそうだ。