天皇賞春は本当に2強で決まるか?

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先週はG1が休みだったがその代わりにヴィクトリアマイルの前哨戦・福島牝馬Sや、安田記念の前哨戦マイラーズCにオークスの前哨戦フローラSといずれもG1に向けて重要な一戦が行われた。今週はなんと言っても天皇賞・春。かなりの注目を集めるレースとなったが、本当にサトノダイヤモンドとキタサンブラックで決着したら馬連300円つくかどうかの銀行レースになる可能性もある。G1でも銀行レースと言うのは存在した。マイルCSがそうだったが今では普通に荒れるG1となっている。1995年にメイショウテゾロが大穴を開けてからその傾向は一気に変わったように思える。

天皇賞・春のイメージもこの10年間1番人気が優勝していないため波乱傾向にある見方も多いが、穴馬の激走による敗退というよりは1番人気が単独で落ち込んでいくレースが多いため、オッズなどは印象ほどに荒れてはいない。今年はサトノダイヤモンドが阪神大賞典、キタサンブラックがG1昇格となった大阪杯と2強が共に前哨戦を快勝している。有馬記念ではサトノダイヤモンドに軍配が上がったが、斤量が同じになったこと、キタサンブラックが内枠を引いたことでファンの大勢はキタサンブラックを選択しているようだ。

この2頭に割って入る馬は無尽蔵のスタミナを誇るアルバートの捲り一撃か、横山典弘騎手と新コンビを組むゴールドアクターか、上がり馬のシャケトラか。はたまたノーマークだったところから飛び込んでくる穴馬が現れるか。サトノダイヤモンドとキタサンブラックが人気をもろに被るのは避けられない情勢。競馬は強い馬が強い競馬をして勝つのも醍醐味の一つであるが、配当妙味と言うもう一つの醍醐味もある。これは決して共有出来ないところが競馬の奥の深さとも言える。11年ぶり1番人気の優勝なるか、天皇賞の呪いはまだ生きているのか。予想も難しくまとまるのに時間はかかりそうだが発走が待ちきれない。