【高松宮記念2025予想】サトノレーヴ、“出遅れ”なければ勝ち負け

香港スプリント3着から参戦するサトノレーヴ。海外遠征帰りの初戦となり、約4ヶ月ぶりの実戦という点がカギを握る。特に、大型馬だけに馬体の仕上がり具合は慎重に見極める必要がある。
最終追い切りではJ.モレイラ騎手を背に美浦のウッドコースで併せ馬を行い、4F49.8-1F10.7という猛時計をマークして先着。全体の時計も速く、しまいの切れ味も抜群だった。さらに、先週の追い切りではオープン馬相手に6F81.5-1F11.3を記録し、大幅に先着。好内容の追い切りを連発しており、ぶっつけ本番でも万全の仕上がりと見てよさそうだ。
2走前のスプリンターズステークスでは1番人気の支持を受けながら7着に敗退。しかし、過去最高体重での出走に加え、スタートでの出遅れ、前半3F32.0秒という超ハイペースの展開、さらに中団外を回る形になりロスも大きかった。それでも勝ち馬との差は0.4秒と大きくはなく、スムーズな競馬ができていれば結果は違っていた可能性が高い。この一戦で上位馬との勝負付けが済んだと判断するのは早計だ。
懸念されるのは、やはり“出遅れ”のリスク。今回の5枠10番は絶好枠とまではいかないが、内外どちらに振られてもある程度良いラインを確保できる並びで悪くはない。極端な内枠だと包まれるリスクがあり、外枠すぎると前に壁を作れず脚を溜めづらくなる。スタートさえ決められれば、理想的なポジションを取ることも十分可能だ。
加えて、坂のスタートは函館で経験済みであり、中京の急坂も香港の競馬でこなしているため問題なし。スピードの持続力に優れ、ハイペースを前受けしながら加速ラップを刻める脚質は、高松宮記念向きといえる。実際、同レースでは持続力のあるタイプが好走する傾向にあり、展開的にもフィットしやすい。
あとは、スタートが決まるかどうか。これまでの課題を克服できれば、ここは勝ち負け必至の一戦となる。馬体の仕上がりとスタートの安定性に注目しながら、サトノレーヴの激走に期待したい。