岩手競馬黒字の見込み、今年度発売実績を発表

岩手競馬は7日、第10回水沢競馬終了時点の発売実績等を発表し、2019年4月6日~2020年1月7日(115日間)の発売実績が361億5000万円であることを発表した。前年度比119.3%(1日当たり114.1%)となり、前年度比を上回った要因としては、昨年度から続くインターネット発売が好調であったことによるものとした。

岩手競馬は2018年に5頭の禁止薬物陽性馬が発生し、翌2019年1月23日に競馬法違反の疑いで、容疑者不詳のまま県警に告発状を提出し、一連の事件を刑事告発した。2019年11月には新たに7頭の禁止薬物陽性馬が発生し、7日間の開催中止に追い込まれ、損失額は約2億円にまで及ぶとされていた。

2018年から続く禁止薬物問題で度々開催中止・取りやめとなる事態に見舞われている岩手競馬だが、2018年度の馬券発売額は14年ぶりに300億円台を回復し、2019年も順調に発売実績を伸ばした。今年度は残すところ3月20日からの水沢競馬(6日間)のみとなっている。

達増拓也知事管理による県競馬組合は、監視カメラの増設や警備員の増員に加え、きめ細かな手荷物検査など再発防止策の強化に努めてきたが、いまだ原因解明には至っていない。レースを楽しむファンのためにも、一刻も早い問題解決が望まれる。