9月8日から再開の笠松競馬、公正競馬実施の体制整う

23日、名古屋国税局から笠松競馬関係者による所得税の申告漏れの指摘を受け、今年の1月から開催を自粛している笠松競馬が、9月8日より笠松競馬を再開することを発表した。

今回の再開に向けて、第三者委員会による調査をはじめ、不適切な行為等のあった関係者や管理監督責任の職員の処分、公正確保の強化対策策定ほか、競馬開催演習などを実施。公正競馬を実施できる体制が整ったとしている。

一連の不祥事を受け、県地方競馬組合は不正行為の温床となった調整ルーム内の監視カメラを今年1月以降、7台から計33台に増設。また、レース前日のみ行っていた金属探知機による持ち物検査を入室の都度実施し、通話やメールができないように、通信抑制装置を建物内に新設した。

出走準備で調教師が馬にくらなどを取り付ける装鞍所や騎手控室がある業務エリアについても、監視カメラを5台増設し、計27台を備えるなど、監視体制を高めた。

笠松競馬では、昨年6月に馬券不正購入が発覚して以降、騎手は9人にまで減り、調教師はセクハラ行為で免許が更新出来なかった1人を含む6人が引退。競馬場運営は危機的状況に陥っており、クリアすべき課題はまだまだ山積みと前途多難な状況だが、公正競馬を実施できる体制が整い、ようやく再スタートができる形となった。信頼回復へ再スタートを切る“新生・笠松競馬”の今後の動向を慎重に見守りたい。

参考:笠松競馬