【加付式“連番の法則”】阪神JFなど先週の回顧・検証

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令和3年度のJRA新規調教師免許試験合格者が10日発表され、東西で7名の新規調教師が誕生することとなった。中でも注目を集めたのが、3度目の挑戦でついに難関突破を果たしたJRA通算2,537勝、内GⅠ26勝(14日現在)を誇る蛯名正義騎手(美浦・フリー)。アパパネでの牝馬3冠や有馬記念2勝、ジャパンカップ制覇など輝かしい戦績を誇ったが、日本ダービーでは2着2回、仏・凱旋門賞でも2着2回と憧れの舞台で計4度、あと一歩の苦杯を喫してきた同騎手。合格後には「(騎手としては)出来る状況の中で精いっぱいやったので悔いはない。ただ改めてチャンスをもらえたので、もう一度チャレンジしたい」と今度は調教師として夢を追いかける決意を新たにしていた。同騎手は2月末に騎手免許を返上し、3月1日から調教師となる。他に西田雄一郎騎手(美浦・フリー)、村田一誠騎手(美浦・藤原辰)、畑端省吾騎手(栗東・フリー)、堀内岳志助手(美浦・小桧山)、小林真也助手(栗東・平田)、中村直也助手(栗東・小崎)が合格し、新規調教師となる。

先週は他にも多くの知らせが入った。嬉しいニュースとしては、歴代最多の芝GⅠ9勝を挙げたアーモンドアイと管理する国枝栄調教師が、2020年度の「朝日スポーツ賞」に選ばれた。同賞の競馬界からの受賞は、99年度にダービー2連覇を達成した武豊騎手以来、2度目のこととなった。また土曜中山10Rで、戸崎圭太騎手(美浦・田島)が史上33人目、現役16人目のJRA通算1,100勝を達成。残念なニュースとしては訃報が2件。前週末5日、05年宝塚記念などGⅠ3勝を挙げたスイープトウショウが腸捻転のため、先週8日には02・03年に天皇賞(秋)と有馬記念を連覇したシンボリクリスエスが蹄葉炎で死亡したとのこと、合掌。

さて先週のGⅠ「第72回 阪神ジュベナイルフィリーズ」では、「史上初の白毛馬によるGⅠ制覇」となり、今年を象徴する史上初の出来事がまたひとつ達成された。また、その快挙を達成したソダシは1番人気に推されていたため、前週で連勝記録こそ途切れたものの今秋の1番人気の安定感は際立っている。ソダシが属する「白毛一族」は、2代母のシラユキヒメから始まり、ソダシの母で「ブチの白毛」のブチコも人気馬であったが、その姉妹ユキチャンは白毛初の重賞勝利と美しい白毛馬体で人気を集めた。同レースではハナ差2着にサトノレイナスが入り、先週も連番の法則「一組連番」決着となった。

それでは、先週の結果を振り返ろう。全結果は下表のとおり。

12月12日
-中山阪神中京合計出現率(%)
ALL連番00112.8
一組連番7841952.8
同番01238.3
合計797--
出現率(%)58.375.058.3--
12月13日
-中山阪神中京合計出現率(%)
ALL連番12038.3
一組連番7441541.7
同番013411.1
合計877--
出現率(%)66.758.358.3--

※「同番」「一組連番」、同時に成立(13番→2番→3番 等)は「同番」としてカウント

先週も3場開催の計72レースで、「一組連番」の出現数が前週と同じ34レース。「同番」は前週まで5週続いたような爆発とはならなかったが、それでも計7レースと依然としてやや多く、「ALL連番」が計4レースとほぼ通常出現回数に戻った。全体的には「58.3%~75.5%」と平均的な高確率であったので、「一組連番」が出現率を押し上げる平均パターンにほぼ戻ったといえたのではないだろうか。

最も高確率な「一組連番」が戻ってきた先週は、当コラムとYoutube解説編で「購入点数を絞るのにお勧め」としてきた同枠・一組連番の出現回数も戻ってきた。土曜は3場計19回の「一組連番」の内、実に12回で60%以上の同枠率。日曜は3場計15回中6回で40%と少し下がったものの、2日間トータルで34回中18回、実に52.9%を「同枠・一組連番」が占めた。場別では中山で土日14回中9回、率に直せば64%の高同枠率で、配当が200万超を筆頭に10万超だけで5回、同枠決着からも20万超など万馬券に届かなかったのは僅か1回のみ。阪神では12回中4回と同枠率こそ少し下がったが、それでも30%越えで狙い易く、配当も同枠決着の35万など10万超2回を記録した。中京では全体回数が中山・阪神には及ばなかったものの、土曜には出現4回すべて同枠・一組連番。そして10万超2回と出現率、高配当率ともに狙い目開催と言えたのではないだろうか。いずれの開催場でも「同枠・一組連番」が大活躍の週となった。

5週連続多発を記録した「同番」は全体的にやや下がってきたが、先週は出現に偏りがみられた。中山では土日ともに0回、阪神では土日1回ずつ。配当も阪神の2回はともに0.5万未満の低配当で、この2場では鳴りを潜めた。高確率、高配当となったのは中京で、土曜2回、日曜3回の固め打ち出現。配当も日曜には3回中2回が20万超で、先週好結果を得られたのは、中京で「同番」に挑んだ方のみであったといえよう。ただ依然として「同番」は通常より多い週が続いていること、そして1度「同番」決着すると次のレースも連続「同番」決着の傾向が今秋はみられるので、こうした傾向を念頭に「引き続き狙ってほしい」とお勧めする。

通常時、最もお勧めとしている「ALL連番」だが先週は「一休み」。今秋しばらく続いた出現回数、好配当ともにほぼみられず、目立った結果を残せたのは日曜阪神5Rでの、コラム推奨の「3~5番人気」2頭絡みからの16万配当、土曜中京2Rでの同枠2騎絡みからの万馬券決着といったところ。先週は「ALL連番」狙いの方には不遇週であった、と認めざるを得ない。しかし、激戦・接戦となったGⅠ阪神JFでは1・2着馬が「一組連番」で、4・5着に入着したメイケイエール、ヨカヨカのいずれかで「ALL連番」成立だったので、前週のチャンピオンズカップ同様、常に「一応、法則買い『ALL連番』も抑える」ことは強くお勧めする。

「万馬券の宝庫」最終Rは、全6レース中4レースが2週連続法則外。しかし、土曜中京では「同枠・一組連番」決着で11.7万、日曜中山では「コラム推奨・3番人気との一組連番」で22.7万と「高額万馬券」が2レース出現。こうした高配当のまま、回数的チャンスも必ず来るのが最終R。諦めずに狙い続けてほしい。