【JRAダービー卿チャレンジトロフィー2025】若手台頭かベテラン反撃か?好走データから最終ジャッジ

土曜の中山メインは芝1600mで行われる4歳以上オープンのハンデG3「ダービー卿チャレンジトロフィー」。今年はフルゲート16頭のところ登録馬は14頭にとどまり、全頭が出走可能となった。
過去10年のデータを振り返ると、人気馬・伏兵馬の双方が勝ち星を挙げており、ハンデ戦らしい波乱含みのレースとなっている。ただし、6~9番人気の馬は【0-2-3-35】と勝ち鞍がなく、最高でも2着止まり。一方で、5歳以下かつ3番人気以内の馬が5勝を挙げており、信頼に足る存在としてマークすべきである。
今年の出走予定馬で注目したいのが、レイデオロ産駒の4歳牡馬トロヴァトーレだ。前走のニューイヤーステークスを快勝しており、中山芝1600mでの連勝を狙ってくる。鞍上には世界的名手モレイラ騎手を迎え、盤石の態勢を整えてきた。一方、リオンディーズ産駒のロジリオンも注目株。前走・洛陽ステークスでの勝利を経て、松山騎手とのコンビ継続で初の重賞制覇を狙う。
世代別の傾向に目を向けると、6歳馬は【0-0-1-24】と勝利例がないデータが存在する。今年の6歳勢では、ブラックタイド産駒のタシットが中山芝で3勝を挙げており、地力では見劣らない。ただし、オープン入り2戦目というキャリア面や年齢的な不利を考慮すると、評価を上げづらい。
また、ダイワメジャー産駒のマテンロウオリオンは横山典弘騎手に手綱が戻るが、近走成績が低迷しており、一変のきっかけをつかめるかが課題となる。
取捨選択が難しいのが、昨年のニュージーランドトロフィーを制し、NHKマイルCへの期待も高かった4歳馬エコロブルーム。芝1600mではこれまで【2-1-1-0】と安定感を誇るものの、今回は骨折明け・約1年ぶりの実戦という点が不安材料。能力的には足りるが、仕上がりと状態次第で大きく評価が変わる存在となる。
激戦必至の今年のダービー卿チャレンジトロフィー。勢いある4歳馬の台頭か、意地を見せるベテラン勢か、馬場状態も含めて最終ジャッジには慎重さが求められる一戦となりそうだ。