【京都記念有力馬情報】ヤマカツエースの不安要素

今週の京都記念(G2)で人気の一角を担いそうなヤマカツエース。昨年の、福島記念(G3)、今年の中山金杯(G3)を連勝して、今週のG2の舞台に挑んできた。

ヤマカツエースの戦績を見ていると、一言で表現するなら、叩き上げという言葉が良く似合う。2歳の6月にデビューを果たすと、そこから、ほぼ、休むことなくレースに出走して、昨年からの重賞2連勝である。

近年は、レースの数を絞って馬の体調に合わせながら競馬に使うという調教師が多い中で、池添兼雄調教師は、この馬に何かを感じたのだろうか。通常、春のG1を使った馬たちは夏の間は休養に入るのだが、ヤマカツエースは、NHKマイルカップ(G1)出走後に、夏の函館記念(G3)、札幌記念(G2)を使っている。更に驚いたのが、馬自身がしっかりと期待に応え、3着、4着に好走している点。古馬ならまだしも、まだ成長途上の3歳馬として、この時期での、古馬混合戦での重賞好走は立派なものである。

過去のレースを振り返ると、恐らく、この馬は、ガチンコのスピード勝負には向かないタイプ。少し時計のかかる、函館、札幌で好走しており、秋の東京マイル重賞・富士ステークス(G3)では、0.9差の13着に惨敗している。

福島、中山で重賞を勝っている成績から考えると、コーナーの多い小回り、坂のあるコースを得意としている可能性が高いのではないだろうか。今週の京都記念が行われる、京都競馬場での成績は、【1-0-0-1】となっており、一応、勝ってはいるが、この1勝は、3歳馬同士のレースであり、500万条件の1400メートル戦だった。

正直、条件・距離が大幅に違うため、推奨するだけの説得力がないのが悩みの種である。現状の勢いは素晴らしいものがあり、勝ちきってしまっても不思議ではないが、絶対的な人気馬ではないということも頭に入れておきたい。