追憶の名馬面・エガオヲミセテ

音無厩舎は悲しみのどん底へ突き落とされた。待てど暮らせど祈れど、彼女は帰って来ない。そんな彼らを勇気付けたのは、小田切だった。2月11日の後、小田切は音無厩舎に愛馬を預けた。その名はゲンキヲダシテ。小田切だけではない。厩舎の馬達も、音無厩舎のホースマンを元気付けようと必死に頑張った。惨敗続きだった老馬、ユーセイトップランは、死力を振り絞って、東京の3400m戦、ダイヤモンドSを見事に勝利した。トップラン爺やは、この勝利が約1年ぶりの白星でした。
2006年、小田切の所有馬、音無厩舎所属の栗毛の牡馬が、高松宮記念を勝った。栗毛の男は、亡くなった彼女の弟。名は、オレハマッテルゼ。

私は勝手に解釈した。
あの事故の悲しみが癒えないファンはまだ居る。そんなファンを小田切は、持ち前のセンスで元気付けようとした。

オレハマッテルゼ。君たちが、また競馬場でエガオヲミセテくれることを。