【ヴィクトリアマイル2018】ミスパンテール“本格化”ムードも、不安材料少なくない

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現在重賞3連勝を含む4連勝と快進撃を続けるミスパンテール。前走の阪神牝馬Sではアッ!と言わせるまさかの逃亡劇を見せ、後続を完封しました。本来は中団・後方からの競馬をする同馬ですが、前走は逃げの奇襲が見事に成功。脚質に自在性が出たのは大きなアドバンテージと言えます。

今回は前走と同じマイルでも舞台は東京。東京コースはオークスの時に2400mを使われて10着と惨敗を喫しておりますが、成長途上に距離不向きと言う事を考えれば全くの参考外と考えて良いでしょう。4連勝と本格化ムードで、距離も適性のあるマイルが舞台なら東京コースも問題ないでしょう。

相手には昨年NHKマイルCの覇者・アエロリットや、G1で三度も2着に入着しているリスグラシューなど上位にはG1戦線で活躍するメンバーが揃っております。G1を2戦していずれも二桁着順に敗れているミスパンテールは実績的には劣りますが、前走の阪神牝馬Sではリスグラシューを3着に抑えて優勝しており、今なら力は十分通用します。このメンバー相手でも十分好勝負になるでしょう。

前走の逃げで前でも競馬が出来ることを証明できたのは大きな成長で、ミスパンテールにとって非常に大きな強みとなってくるでしょう。3走前から手綱を握っている横山典弘騎手とは3戦3勝と相性は抜群。前走の逃げの手も横山騎手の好騎乗が光ったかたちで、 同馬を管理する昆調教師も「ノリちゃんの好騎乗」と鞍上を称えました。

ヴィクトリアマイルは東京のマイル戦です。東京マイルは、スタミナもパワーも必要なコースで、スピードだけでは押し切る事は出来ないタフなコース。母父シンボリクリスエスという血統もタフな馬場に対応できそうな血統です。

“本格化”ムードも、不安材料は少なくない

前走は超がつくほどのスローペースで展開利があってハナ差。その前の京都牝馬Sはメンバーのレベルもそこまで高くない中で、1番人気の期待に応えて地力上位を示したかたちでした。今回は逃げや番手で優勝しているアエロリットもいるので、前走のように楽に展開面で有利に立てるとは限りません。前走が奇襲的な逃げだったことを考えると、序盤でアエロリットと争ってまで前に出すのはリスクが大きそうに思えます。横山騎手がそのリスクをとってまで出していくかどうかなど、ジョッキー同士の駆け引きも枠順や馬場から予想していく必要がありそうです。

前走は展開利があったこと、前々走はレースレベルに疑問、疲れ、などなど・・・気にすべき点は多数あります。重賞3連勝と勢いにノッている印象はありますが、不安材料も少なくない一頭なので連勝をそのままの結果として受け取るのも少々危険な気もしますし、人気となるならなおさら注意したいところです。

何れにせよ実力が反映されやすい東京コースなだけに、己の真価が問われる一戦となりそうです。