【JRA葵ステークス予想】ムイ✕今村聖奈騎手、ここしかない絶好条件!

オープン初勝利を挙げて勢いに乗るムイと今村聖奈騎手のコンビが、重賞戦線に挑む。

京都1400mで開催された前走の橘ステークスではスタートで出遅れたものの、道中は無理せず控えて追走。直線では外に持ち出されると、一気の末脚で加速し、最後は内外離れた接戦をハナ差で制して快勝した。見事な差し脚で、勝負根性も見せつけた内容だった。

2走前のニュージーランドトロフィーでは12着と大きく敗れたが、距離がマイルではやや長かった印象で、敗因は明確。この一戦以外はすべて1400m以下の距離で3戦3勝とパーフェクトな成績を収めており、短距離戦における適性の高さは明白だ。いずれも非凡な末脚で勝利しており、今回の1200m戦なら重賞でも主役を張れる存在である。

デビューからすでに4戦を消化しており、過密なローテーションを懸念する声もある。夏のサマースプリントシリーズを見据え、休養に回すという選択肢もあっただろう。しかしここを選んだ背景には、同世代のライバルが相手なら勝機は十分と判断した陣営の自信がうかがえる。

今回のレースでは、重賞ウイナーのダンツエラン、1200mで3勝を挙げているポッドベイダー、2戦2勝の無敗馬ウイントワイライトらが有力候補となるが、抜けた存在はいない。相手関係を冷静に見れば、十分勝ち負けになるメンバー構成と言えるだろう。

1週前追い切りでは栗東坂路で4F56.7-1F12.7をマーク。軽めの内容ながら、脚を伸ばす調整はいつものパターンで、状態維持がうかがえる。暑さが本格化する前に、仕上がりの良い今のうちに勝ち星を積み上げておきたいという陣営の意図も感じられる。

開催最終週の馬場は外差しが利く傾向があり、ムイの末脚には追い風となる展開も見込める。同馬の持つ出遅れ癖も、展開によっては不利が和らぐ可能性がありそうだ。内回りの京都コースに対して不安視される声もあるが、新馬戦では小倉1200mを先行策で押し切っており、対応力の高さも証明済みだ。

今村騎手にとっては、昨年のCBC賞以来となる重賞制覇のチャンス。充実一途のパートナーとともに、どのような騎乗を見せるのか注目が集まる。