【中山グランドジャンプ2025予想】王者不在の混戦模様!勢い4連勝の新星か?実績の高齢馬か?

土曜の中山メインは、J・G1の中山グランドジャンプ。今年はコース使用の変更に伴い、例年の芝4250mから10m延長された芝4260mでの開催となる。
出走メンバーを見ていくと、昨年の中山大障害を制したニシノデイジーが引退し、近2年でこのレースを連覇したイロゴトシが回避。障害界をリードしてきた実力馬たちが不在となり、絶対的王者のいない混戦ムードが漂っている。
過去5年の傾向を見ると、1〜3番人気の馬が2着以内に7頭入っており、馬券圏内に入った馬はすべて6番人気以内に限られている。比較的堅い決着が続いているのが特徴だ。所属別では関西馬が優勢で、特に5番人気以内の関西馬の信頼度は高い。また、年齢別では7歳以上の上位人気馬が4勝・2着3回と好成績を収めており、関西所属の高齢馬には注目しておきたい。
そうしたデータを踏まえると、栗東・武英智厩舎が送り出すジューンベロシティとテイエムタツマキの2頭は注目の存在だ。ジューンベロシティはこれまで障害G1であと一歩の惜しいレースが続いているが、前走の阪神スプリングジャンプでは1番人気に支持され、勝ち馬と頭差の2着。3着以下を大きく離しており、叩き2戦目の今回はさらなる上昇が見込める。
一方、勢いという点で注目したいのが、インプレスとスマイルスルーの2頭だ。ともに障害転向後に4連勝中と破竹の勢いを見せており、どちらも関西馬という点でも信頼は置ける。ただし、5歳馬は過去5年で馬券圏内に入った実績がなく、6歳馬も1勝・2着2回と成績はやや控えめ。加えて、前走1着馬の中山グランドジャンプ勝利例は2021年のメイショウダッサイまで遡ることから、勢い一辺倒の評価には注意が必要だ。
関東馬の中で最も注目されるのが、マイネルグロンである。昨年の中山大障害では1番人気に推されながら落馬。そこからの復帰戦となる。昨年の中山グランドジャンプでは6着に敗れているが、主戦の石神深一騎手とのコンビで再起を期す。関東馬による勝利は2019年のオジュウチョウサン以来となるが、今回はその再現なるか注目が集まる。
絶対的な中心馬不在で、力の比較が難しい今年の中山グランドジャンプ。データと勢い、そして騎手や厩舎の手腕まで含めた総合力が問われる一戦になりそうだ。