【北九州記念2020予想】ラブカンプー×藤田菜七子、穴ならこのコンビ!

先週の新潟開催で土日で1勝ずつを挙げ、その前週の新潟でも日曜日に2勝を挙げ、夏は好調の藤田菜七子騎手。今年はJRA通算23勝目、キャリア通算113勝目を挙げた。

今年の23勝は、7名いる32期生の中では坂井瑠星騎手の28勝に次いで2番目に多く、今週末も土曜は新潟、日曜は小倉開催に参戦し計9鞍の騎乗予定があるなど、騎手としての人気も近年増してきている印象だ。

小倉の日曜メインのG3北九州記念では、JRA重賞2勝目&芝重賞初勝利へアイビスSD・10着からの巻き返しを図るラブカンプーに騎乗することになっており、最近は重賞戦線での騎乗機会も珍しくなくなってきた。

前走のアイビスSDは10着に敗れているが、56kgと酷量を背負って内枠スタートでは致し方ない結果だったとも言えよう。今回の54kgは重賞勝ちしている馬としてはやや恵まれた感があるが、昨年の同レースは53kgを背負って17着に大敗しており、まだ重すぎると捉えるファンも少なくないだろう。

実際、2018年の北九州記念は51kgで3着に好走しており、2走前のCBC賞も51kgで勝利しているように、軽い斤量でなければ買い難いところもある。とくにCBC賞では馬場や展開など様々な条件がハマった感があり、このレースだけで“復活した”と言えるかどうかは疑問が残る。

また、今回はモズスーパーフレア、ジョーカナチャン、カリオストロ、ゴールドクイーンなど逃げ馬候補が多数おり、前が激しくなりそうなメンバー構成となっている点も不安材料の一つと言えよう。

スタートから最初のコーナーまでの距離が長く、下り坂ということもあり同レースは前傾ラップになりがち。これだけ行きたい馬がいる中でこのコース形態だと前へ行く馬はかなりの粘り強さが求められる。ラブカンプーは3歳時にはスプリンターズSで番手から進めて2着、セントウルSでも逃げて2着に残る一定の粘り強さは見せていたが、近走はめっきりである。

斤量やメンバー構成から予想される展開を考えると、やはり今回は買い難いというのが正直な見解である。

唯一期待させる点は、“状態面”だろうか。普段は追い切りで目立たない同馬だが、今回は新馬が相手とは言え、楽な手応えのまま3馬身突き放してゴールしており、珍しく好内容の調教を消化してきた。ラスト2Fを12.5秒以下でまとめたのはデビュー以来今回が初めてで、時計的にもこの馬としては非常に良いタイムをマークしてきた。

ハマった感の強いCBC賞の内容からもまだフロック視するファンは多そうで、復活したと見るファンはまだ少ないだろう。今回も人気的に妙味のある存在となりそうで、逆にここが“買い時”であると見ることも出来るだろう。

同レースは過去10年で100万馬券以上が二度も出るほど波乱傾向の強い一戦。伏兵馬の台頭も十分にあり得ると考えれば、買ってみても損はないかもしれない。