【海外競馬】コロナ禍でネバダ州がケンタッキーダービー参入意欲

9月5日にチャーチルダウンズで開催予定のケンタッキーダービー(G1、ダート2000m)を控えて、ベルモントステークスを制したティズザロウ(Tiz the Law)がますます注目を浴びている。1992年のアラジ以来の2冠目GⅠケンタッキーダービーの最有力候補として、欧米各国の競馬ニュースではティズザロウの話題でもちきりだ。

無観客競馬での開催となるが、Bet365やWilliam Hillなどブックメーカーの競馬市場では、既にケンタッキーダービー出走馬各々のオッズが提示されている。 ネバダ州のゲーム規制当局は、チャーチルダウンズ競馬場との既存の契約紛争は一旦さておき、目前のケンタッキーダービーへ管轄州内のレースブックが参入できるよう、11時間の例外的取引を検討している。 米国での新型コロナウイルス感染拡大により、ネバダ州のゲーム業界は2か月以上の間余儀なく閉鎖を迫られ、他方、ケンタッキーダービーは従来のスケジュールから遅れて9月5日に延期となった。両者ともコロナ禍で商業的に影響を受けていることからも、例外的に合意に至る可能性が浮上してきた。合意に至れば、ネバダ州の住民はケンタッキーダービーの出走馬に賭けられる。 この議論がやや複雑化しているのは、勝馬投票方式の違いが背景にある。そもそもネバダ州は、30年前から「パリミュチュエル方式」(日本の競馬)を採用してきたが、ここでケンタッキーダービーに同州のレースブック及びブックメーカーを参入させるには、「ブックメーキング方式」(イギリスのブックメーカーの競馬)に従うことになる。ネバダ州のゲーム業界としては、ブックメーカーが競馬を仕切る30年前の旧式に戻るのは気が進まない反面、本年度のケンタッキーダービーを見逃すのは非常に惜しいというジレンマにある。 さらに、ネバダ州ではパリミュチュエル方式でのオンラインベッティングもまだ解禁されていない。新型コロナウイルスによる影響のみならず、米国のオンラインベッティング市場が急速に成長する最中で、同州がニュージャージー州やペンシルベニア州に遅れをとっている点も同時に指摘されている。