オルフェーヴル産駒とロードカナロア産駒のここまでの成績・傾向を徹底分析!

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昨年はオルフェーヴル、ロードカナロアという2頭の年度代表馬の新種牡馬産駒がデビューし話題となりました。ともに現役時代は大活躍した歴史的名馬です。同世代ながら父同士では対戦は叶いませんでしたが、産駒でその戦いが実現。多くのファンが2頭の産駒に注目しました。

秋はオルフェーヴル産駒のロックディスタウンが札幌2歳Sを制し初年度からさっそく重賞初勝利を達成。さらに同産駒のラッキーライラックもアルテミスSとG1の阪神JFを制し、早々にG1タイトルをゲット。初年度から好成績をあげるオルフェーヴル産駒の一方で、ロードカナロア産駒は平場での好走が目立っていたという印象があります。今回は、両産駒のこれまでの成績をもとに各産駒の傾向を探っていきたいと思います。

■ロードカナロア産駒とオルフェーヴル産駒のこれまでの成績(1/14終了時点)

種牡馬成績勝率連対率複勝率
ロードカナロア41-23-27-14317.5%27.4%38.9%
オルフェーヴル11-21-18-1375.9%17.1%26.7%

成績を見ると勝利数をはじめ、勝率・連対率・複勝率においてロードカナロア産駒が圧倒的です。最終的にはディープインパクト産駒の57勝に次いで多い37勝をあげ、中央2歳リーディングサイアーで2位にランクインを果たしました。

初年度からG1制覇を果たしたオルフェーヴル産駒の功績も素晴らしいですが、初年度でリーディングサイアー2位を取ったロードカナロア産駒もまた種牡馬として好調な滑り出しを見せました。

昨年の2歳戦を振り返りますと、ロードカナロア産駒は1頭1頭の質が高くてどの馬も平均的に強く、オルフェーヴル産駒は平均的には好走率が低いですが大物がいる、といった印象です。これはお互いの現役時代の特徴からも納得できる結果と言えるのではないでしょうか。

ロードカナロア自身は通算成績19戦13勝 (13-5-1-0)で、19戦全てが馬券圏内というまさに優等生タイプ。仔も早期から完成度が高く、距離の融通もききそうなタイプが多いです。数の多さでリーディング上位に入るケースもありますが、同じく上位にランクインしているディープインパクトやダイワメジャーと同じぐらいの頭数と出走回数で上位に来ていることからも、ロードカナロアの種牡馬としての可能性の高さを感じさせる初年度となりました。

オルフェーヴル自身も通算成績21戦12勝 (12-6-1-2)と優秀ですが、「金色の暴君」「暴れん坊将軍」といった異名が付いていることからも、気性の荒いやんちゃな馬としても有名な馬でした。父ステイゴールド譲りの気性難はオルフェーヴルの子どもにまで受け継がれていく可能性は高く、扱いが難しい面も出てきそうです。調教次第では古馬になってから本領を発揮するケースも大いに考えられますし、能力と気性の両方を引き継げば、父を超えるような逸材が出てきてもおかしくないでしょう。

■ロードカナロア産駒|距離別・クラス別成績(1/14終了時点)

距離別成績
距離成績勝率連対率複勝率
1000m0-0-0-30.0%0.0%0.0%
1150m0-0-1-00.0%0.0%100.0%
1200m7-2-10-4211.5%14.8%31.1%
1400m12-6-7-4118.2%27.3%37.9%
1500m1-2-1-314.3%42.9%57.1%
1600m19-7-5-3429.2%40.0%47.7%
1800m2-4-2-149.1%27.3%36.4%
2000m0-2-1-60.0%22.2%33.3%
クラス別成績
クラス成績勝率連対率複勝率
新馬15-10-11-5616.3%27.2%39.1%
未勝利18-9-12-6617.1%25.7%37.1%
500万下4-1-3-628.6%35.7%57.1%
オープン特別3-1-1-433.3%44.4%55.6%
G31-1-0-810.0%20.0%20.0%
G10-1-0-20.0%33.3%33.3%

ロードカナロア自身は短距離を中心に活躍してきましたが、産駒は1400mで12勝、1600mで16勝と短距離の偏ることはなく、1800mでも十分に対応できております。クラシックを控える3歳の年も期待したくなる成績と言えるでしょう。

クラスでは、新馬戦で15勝、未勝利戦で18勝と順調に各馬が勝ち上がってきており、新馬戦で負けた馬も続く未勝利戦でしっかりと勝ち進めていく馬が多いです。昨年は重賞未勝利でしたが、今年に入って早々にアーモンドアイがシンザン記念を制し、重賞初制覇を達成。G1勝利を果たす日もそう遠くはないかもしれません。

■オルフェーヴル産駒|距離別・クラス別成績(1/14終了時点)

距離別成績
距離成績勝率連対率複勝率
1150m0-0-0-10.0%0.0%0.0%
1200m0-0-1-70.0%0.0%12.5%
1400m0-0-1-100.0%0.0%9.1%
1500m0-0-1-10.0%0.0%50.0%
1600m5-4-4-3510.4%18.8%27.1%
1800m5-12-8-506.7%22.7%33.3%
2000m1-5-3-312.5%15.0%22.5%
クラス別成績
クラス成績勝率連対率複勝率
新馬4-5-10-694.5%10.2%21.6%
未勝利4-16-8-624.4%22.2%31.1%
500万下0-0-0-30.0%0.0%0.0%
オープン特別0-0-0-10.0%0.0%0.0%
G32-0-0-166.7%66.7%66.7%
G11-0-0-150.0%50.0%50.0%

1500m以下からは連対馬ゼロで、勝ち馬は全て1600m以上からとなっているオルフェーヴル産駒。オルフェーヴル自身は中・長距離路線で活躍してきた馬で、その適性は仔にも受け継がれているようです。G1・1勝、G3・2勝と早くも重賞を3勝しており、全てが牝馬という点も注目しておきたいポイントです。

クラスについては新馬と未勝利の勝率が低く、500万やオープンではほとんど見ることがありません。重賞を勝ったラッキーライラックとロックディスタウンの功績があるので顔は立ちますが、デビューからの勝ち上がりに苦戦しており、全体的な成績はまだまだ大人しいといった印象です。

以上、オルフェーヴル産駒とロードカナロア産駒の成績をまとめさせていただきました。今年3歳となる両馬の産駒の走りや、傾向の変化なども楽しみにしたいと思います。