新型コロナで海外競馬が軒並み中止、遠征プランが白紙となる陣営も

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17日、フランスは新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、全土で外出を大幅に制限すると発表し、前例のない措置に踏み切りました。これにより、フランス競馬は現地時間の3月17日から4月15日まで、全てのレースが中止となりました。

先日国家非常事態を宣言したアメリカでも、アメリカクラシック三冠の第1冠として毎年5月に開催していたケンタッキー・ダービーが、少なくとも9月までは開催されないことが明らかになっております。17日、米ニューヨークタイムズが報じました。今年ブリーダーズカップが開催される予定となっているキーンランド競馬場も、4月2日から24日に予定されていた開催を全て中止することを発表しました。

日本馬が遠征することが多いオーストラリアにおいても、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、先日検疫強化などの措置をとると発表したばかりです。4月4日にオーストラリアのランドウィック競馬場で行われるG1ドンカスターマイルへ出走予定であった日本馬のモズアスコット(牡6、矢作芳人厩舎)とマイスタイル(牡6、昆貢厩舎)は、これにより同レースへの出走を取りやめることになりました。モズアスコット陣営は4月26日に香港のシャティン競馬場で行われるチャンピオンズマイルに登録し目標を切り替えましたが、香港競馬やJRAの今後の対応によっては同レースへの出走も厳しくなる可能性が高いでしょう。海外遠征プランを組んでいる日本の陣営にとっては、今後プランを変更せざるを得ない状況にもなっていくことが予想されます。

日本国内では、先月末から「無観客競馬」というかたちで引き続き競馬が開催されている状況です。法的な関係やITインフラの関係で日本のようにインターネット投票ができない国が海外には多いということもあるかもしれませんが、日本国内でも競馬関係者の中で感染者が増えるといった状況になれば、日本国内の開催も危ぶまれるでしょう。

春のG1クラシックシーズンも近づいてきており通常開催を待ち望む声も多く聞かれておりますが、まずはとにかく一刻も早い事態の収束と、罹患者の皆様の治癒を祈りたいと思います。