【高松宮記念2025予想】有力馬を脅かす伏兵ペアポルックス、秘めた末脚で番狂わせなるか?

中京の日曜メインは春のスプリント王決定戦・G1高松宮記念が行われる。フルゲート18頭の激戦で、G1馬のママコチャ、マッドクール、ルガルに加え、短距離界の常連ナムラクレアが参戦。さらに、前走重賞で好成績を収めた馬が多く、例年以上にハイレベルな一戦となる。
その中で注目すべきは、キンシャサノキセキ産駒の4歳牡馬ペアポルックスだ。重賞未勝利ながらオーシャンSではママコチャの2着、3歳時の葵Sではピューロマジックの2着と、現短距離路線の有力馬相手に接戦を演じている。
今回の高松宮記念は、快速馬が揃いハイペース必至。ただし、馬場状態が良好な中京なら前目につけるペアポルックスには展開が向く可能性が高い。さらに注目すべきは、この馬の秘めた末脚。基本は逃げ・先行型だが、11戦中5戦で上がり3ハロンの最速ベスト3に入っている。行き脚の良さだけでなく、終盤に伸びる力を兼ね備えた馬だ。
4走前のみちのくS、5走前のオパールSでは、スタートで後手を踏みながらも鋭い末脚を発揮し、それぞれ3着、4着に食い込んだ。オパールSでは、今回の有力馬ビッグシーザーと0.1秒差。決して低レベルなレースではなく、実力の裏付けとなる内容だった。
血統を見ても、父は高松宮記念を連覇したキンシャサノキセキ、母父はディープインパクト、母母はアイビスSDを驚異のラスト3ハロン31.6秒で差し切ったイルバチオ。末脚を秘めているのも納得の血統背景だ。
最終追い切りでは、坂路でラスト1ハロン11.6秒をマーク。ナムラクレアやマッドクールと同等の切れ味を見せ、仕上がりの良さを証明した。ただし、G1馬たちを相手に直線での差し比べでは分が悪い。勝利への道は、得意の先行策でポジションを確保しつつ、ラストに脚を温存できるかどうかにかかっている。
高松宮記念は、末脚を秘めた先行馬ペアポルックスがG1の舞台で能力を発揮し、短距離界の頂点に立つことを期待したい。