【NHKマイルカップ回顧】先行馬は距離短縮で見直せる

逃げ馬候補のバスラットレオンの落馬から始まったNHKマイル。抜け出したソングラインをシュネルマイスターが最後ハナ差制した。

ラップを振り返ると【12.2-10.2-11.3-11.6-11.6-11.4-11.4-11.9】とスタートを除けば12秒台がなく、いくら馬場が良かったとはいえ前半3F33.7と超ハイペースといって良いほどレースは流れた。これだけペースが流れると先行馬は厳しくなり、中団に位置したソングラインとシュネルマイスターが抜け出した。

勝ち馬シュネルマイスターは力強いというよりバネの効いたフットワークで、鋭い末脚が武器の馬。これだけ厳しいペースというのは初めてで、若干やはり追走に苦労する面は見られたがそれでもあれだけの末脚が使えるのだから絶対能力が高いのだろう。まだまだ馬体も成長しそうですし、これだけの厳しいペースを追走した経験というのはかなり大きいだろう。

2着ソングラインは不利を受けた桜花賞からしっかり巻き返して惜しい2着だった。牝馬ながら馬格のある馬でトビが大きく素晴らしいフットワークで走る馬。未勝利や紅梅ステークスでの走りを見る限り右回りより左回りの方が良さそう。3着以下は0.5秒ちぎっているようにこの馬も間違いなく強い。

3着グレナディアガーズはこれだけ厳しいペースの中、強気に大外をまくって早め先頭に立つも最後の1F止まってしまい3着となった。朝日杯も好時計で勝ってるように、とにかく基礎スピードが高い馬。まったく緩まなかったレースで、それを馬なりで捲っていけるのだから相当スピード性能は高い。ファルコンステークスや今回の内容を見ても、距離適性は1200~1400mがベストだと思う。スパッと切れる脚を使うタイプではないので、基礎スピードを活かした乗り方が大事になってくるだろう。今後は個人的にはスプリント路線で見たい馬。

今回に関してはやはりペースが速かったので先行馬にはかなり厳しかったが、裏を返せば先行した馬たちはかなりスピードの絶対値が高いということでもある。今回ここで先行した馬たちは是非距離短縮で狙っていきたい。

モーリス産駒のルーズネクストやピクシーナイトあたりは冬の中京で行われたシンザン記念やファルコンステークスで強い勝ち方しているのを見ても上りのかかる消耗戦でこそだろう。冬の阪神カップなんかは非常に適性的には合いそう。