【ヴィクトリアマイル2025予想】雨の影響はいかに?重馬場巧者サフィラの逆襲劇なるか

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今週日曜、東京競馬場では牝馬マイルチャンピオン決定戦「ヴィクトリアマイル」が開催される。多様なローテーションから集結したフルゲート18頭が一堂に会するだけでも難解だが、週末の雨予報が加わり、さらに波乱含みの一戦となりそうだ。

そんな中で注目すべき存在が、ハーツクライ産駒の4歳牝馬・サフィラである。前走では3勝クラスの身ながらG2阪神牝馬ステークスに出走。9番人気という低評価を覆し、見事なレース運びで重賞初制覇を果たした。まさに“飛び級”での快挙だった。

サフィラは2歳時のアルテミスステークスで、後に桜花賞を制するチェルヴィニアの2着に好走し、素質の高さは早くから評価されていた。兄に皐月賞馬サリオス、姉にG2を制し有馬記念で2着に激走したサラキアを持つ良血馬であり、阪神ジュベナイルフィリーズでは1番人気に支持されたほどだ。しかしクラシック路線では思うような結果を残せず、世代戦では埋もれていた。

だが、前走でその素質がようやく本格開花したと言える。今回、オークス以来およそ1年ぶりにG1の舞台に戻ってきたサフィラだが、むしろポイントは馬場状態にある。というのも、週末は雨予報。重馬場の適性が問われる可能性は十分。

注目すべきは、姉のサラキアが初重賞制覇を果たしたのも、雨で重馬場となった府中牝馬ステークスだったこと。しかも当時は8頭立ての7番人気という低評価ながら、他馬が苦しむ中で3馬身差の圧勝を演じている。この血統には、重馬場でパフォーマンスを引き出せる特性があるのかもしれない。

今回の出走メンバーを見ると、重馬場を歓迎するタイプは少なく、人気を集めるアスコリピチェーノやボンドガールはいずれもスピードタイプ。持久力勝負の展開となれば、地力と血統の裏付けがあるサフィラにとってむしろ好都合と言えるだろう。

飛び級でG2を制したその勢いのまま、ここでG1も一気に射止める可能性は十分にある。今年のヴィクトリアマイルは、雨中の決戦。混戦を抜け出すのは、良血の素質馬サフィラかもしれない。連勝でのG1制覇に大きな期待を寄せたい。