【府中牝馬S2017】リピーター色強いが、週末は雨でクイーンズリング連覇に陰りか?

今週14日(土)はエリザベス女王杯の前哨戦として知られる府中牝馬Sが東京競馬場で開催されます。過去の着順を見るとスマートレイアー(14年2着、15年2着、16年3着)、ホエールキャプチャ(13年1着、14年3着)、ドナウブルー(12年3着、13年2着)、ベッラレイア(08年3着、09年2着)と、過去10年だけでも4頭の馬がリピートしております。

3年連続で3着内を果たしているスマートレイアーは今年は先日京都競馬場で行われた京都大賞典に参戦し、見事に約1年半ぶりの復活Vを果たしました。スマートレイアーが不在となる今年の府中牝馬Sで注目されるリピーターは一体どの馬か?

15着から巻き返しへ、連覇狙うクイーンズリング

昨年は同競走を制した後にエリザベス女王杯も見事に優勝し、G1初制覇を達成したクイーンズリング。その後は香港C(9着)→阪神牝馬S(15着)→ヴィクトリアマイル(6着)と調子を落としておりますが、リピーターが活躍する傾向があるこのレースで巻き返しを狙い、本番のエリザベス女王杯で連覇を目指します。

前走のヴィクトリアマイルでは馬場が合わず伸びあぐねて6着に敗退、2走前の阪神牝馬Sでも馬場と落鉄で自分の競馬が全くできず15着に敗れたクイーンズリング。時計のかかる馬場は苦手ですが、今度の舞台は開幕2週目の東京です。やっと好走できる条件で走れると言いたいところですが、あいにく今週は金曜から週末にかけて雨が続く予報となっております。水分を含む馬場となると当日も苦戦する可能性が高そうです。

先週の1週前追い切りではCWコースに主戦騎手のM.デムーロ騎手騎乗で6F82.4-5F67.2-4F52.2-3F38.2-1F11.6秒。全体時計はさほど速くありませんが、最後1Fの伸びはこの日一番。まだまだ走れる5歳牝馬で、今後も徐々に仕上がっていきそうですが、仕上がりがいくら良くても前走のように当日の馬場によっては力を出せずに終わってしまうケースもあります。好走条件の鍵を握る馬場がこの馬向きの馬場とならない限り、厳しい見方をする必要もあるでしょう。

相手には前走ドバイターフを優勝し、国内外合わせてG1・2勝目を果たしたヴィブロスがおりますが、今年もドバイ帰り初戦を落としている馬は多く、割引くファンも少なくないでしょう。不安があるのはライバルも同じですし、メンバーレベルを考えればクイーンズリングにとってここは連覇&重賞5勝目と大きく成績を伸ばすチャンスです。レース当日に馬場が重くなった場合、苦手な馬場を克服することができるかどうかが勝敗の分かれ目となりそうです。3歳時は体質の弱さに悩まされた馬でもあり、本番を前にあまり無茶はさせたくないところですが、前哨戦からしっかり戦える馬に育ってきたという印象もあります。ベストと言える条件下とは言い難い中で、どこまで戦えるのかに注目です。