【日本ダービー2018予想】本番に直結しないトライアル組もヒモにすべき?

ゴーフォザサミットとエタリオウはダービートライアル・青葉賞で優先出走権を得た2頭です。青葉賞はトライアルにして本番と同距離・同コースでの開催と言うことで適性を計るのに最適なレースに見えながらも、過去25回の開催で未だに勝ち馬を輩出できていない「本番に直結しないトライアル」という不名誉な称号を得ているレースとしても有名です。

勝ち馬ゴーフォザサミットは2着エタリオウに2馬身の差を付ける快勝でダービーまで駒を進めました。歴代のダービー馬は特に青葉賞だけが相性が悪いということもなく、その殆どが皐月賞からの直行組で、その皐月賞組ともゴーフォザサミットは過去に何頭か対戦していますが、いずれも芳しい成果は得られませんでした。ダービーへと続くレールに乗った世代のトップホースと比べると一枚格が落ちるというのが正直なところかもしれません。

また、青葉賞の勝ち時計2:24.4はタイムだけみればダービーで勝利を達成してもおかしくない数値ですが、終始インコースでレースを進めて経済コースを通り続けてのものであり、本番で外枠になってしまうとこういったレースは出来ない可能性があります。

そんなゴーフォザサミットのプラス材料と言えば父ハーツクライが産駒に伝えるとされる成長力にあります。ハーツクライ自身も3歳時よりは古馬になって花開いたタイプの競走馬だったように、産駒も同様の傾向が見られるケースが多数あります。それに比べると、少し本格化にはまだ早いのかもしれませんが、共同通信杯で4着、スプリングSで7着だったゴーフォザサミットが、いくらコースに恵まれたとは言え青葉賞で快勝劇を演じられた陰にはやはりハーツクライ由来の急激な成長曲線が影響しているのではないかと思えます。

そして2着馬のエタリオウ。勝ち馬から0.3秒差は絶対的なタイムとしては及第点ですが、ゴーフォザサミットとの差はやはり大きく完敗と言って良いでしょう。エタリオウのセールスポイントはその安定感にあります。これまで6戦し、連対を外したのが新馬戦での4着ただ1度のみになります。また、前走青葉賞を含んでこれまでに2400mを3連続で走ってきているというのも距離に対する経験値という意味ではエタリオウの右に出るものはいません。

一方でその安定感も2着がほとんどで勝ち星はいまだ1つのまま、裏を返せば500万条件のゆきやなぎ賞も勝ちきれない詰めの甘さがあるとも言えます。ここまで4連続2着の結果は「相手なりに走ることが出来るから」からなのか「実力が不足している」と見るのかでダービーでの買い方に大きく影響を与えかねない1頭です。

血統を見るとエタリオウの父もハーツクライ同様、成長力には定評のあるステイゴールドです。産駒の傾向としては安定感よりも爆発力に期待がされるタイプのため、エタリオウは優等生タイプかもしれません。

脚質は中団あたりから進めることが多いですが、前から後ろから様々なポジションで競馬をしています。自在と言えるほどの結果を出しているわけではありませんが勝ちきれていないだけに試行錯誤の段階といった所でしょうか。

セオリー通りにいくなら頭からは買いづらい青葉賞組ですが、少なくともヒモとしては考慮のしがいがある2頭が出走してきたという印象です。