乗馬の予定が一転、種牡馬入りのサウンドスカイ

立つ鳥跡を濁さずや、引き際は美しくなどといった言葉がありますが、自身で進退の決定などは出来ないサラブレッドにとっては簡単ではありません。誰しも余生は楽しく過ごしたいと考えるものかと思いますが、人の都合で厳しい競争の世界へ再度駆り出されることになったサウンドスカイのことを今回取り上げたいと思います。

芝でのデビュー戦と未勝利戦は続けて落としたものの、ダート転向初戦で未勝利を脱出してからは、なでしこ賞、兵庫ジュニアグランプリ、そして全日本2歳優駿と4連勝を決め、2歳ダート王者まで上り詰めましたが、その後の戦績は尻すぼみとなってしまい、通算成績は18戦4勝で、先月競走馬登録を抹消されました。

引退後の行き先は当初、乗用馬として発表されていました。競走の世界から解放されたと当のサウンドスカイ本人が感じたかどうかは定かではありませんが、一転して種牡馬入りが決定し、北海道新冠町の優駿スタリオンステーションでの供用が発表されました。

求められるというのは人間でも嬉しいものですが、種牡馬入りすることで結果的にはまた他の種牡馬との競い合いの世界へと出戻りとなったサウンドスカイにとっては喜ばしいことなのか複雑なところかもしれません。

種付け料の正式な発表はまだですが、主に地方での活躍が多いディープスカイの後継者となると、そこまで高価な設定にはなりにくいでしょう。となれば早熟な戦績も後押しして、それなりの需要を得られるのではないでしょうか。

中央競馬でお目にかかる機会は少なそうですが、それだけに出走してくる産駒には期待が持てるものとなるかもしれません。出馬表で名前を見かけたら応援したくなる血統ですね。