【宝塚記念2016出走馬】中距離で頭角を現したヤマカツエース

2015年秋から2016年冬にかけて2000mのGⅢを連勝、ニュースター誕生を予感させたのがヤマカツエースだ。ヤマカツエースは3歳春のときすでにマイルGⅡのニュージーランドTを制覇しており、実力の片鱗は垣間見せていた。GⅠのNHKマイルCまではマイル以下を中心に使われていたが、その次走となった函館記念から2000mに方向転換、3着に好走すると以後は中距離へと主戦場を移して活躍している。

レースぶりにあまり派手さはないものの、その分ソツがなく安定した走りが持ち味だ。実際にGⅢを連勝したときは好位からの押し切りで、危うさはまったくなかった。ただ、その後のGⅡ京都記念、GⅢ鳴尾記念ではともに上位人気を裏切る形で敗退を喫してしまっている。ここにきて勝ちパターンを見失ってしまったのは痛いところだが、GⅠの宝塚記念は気楽な立場で臨めるのが強みだ。

何といっても母父のグラスワンダーは宝塚記念であのスペシャルウィーク相手に3馬身差で完勝しており、この舞台はGⅠでも前向きにとらえたいところだ。初重賞挑戦となったアーリントンCから以後ずっと何戦も重賞を使い続けているので、厳しい競馬には慣れっこだ。今回はさすがに人気を落とすことになるだろうが、だからこそおさえておきたい馬だ。