【桜花賞2022】歴代最多5勝の武豊騎手、ウォーターナビレラで兄弟G1初制覇なるか?

今週はいよいよ桜の女王決定戦「桜花賞」が開催。例年中心となるのはトライアル・チューリップ賞の上位組。今年はそのチューリップ賞をメンバー上がり3F最速33秒9の末脚で差し切ったナミュールが人気の中心となりそうだが、今回注目したいのは5着のウォーターナビレラだ。

キャリア5戦は全て掲示板内入線で、昨年はファンタジーSを無傷の3連勝勝で快勝し、重賞初制覇を達成。2走前の阪神JFでも3着と崩れておらず、安定感のあるレースぶりが目立っている。

この時期の世代馬としては乗りやすい優等生で、先行力に加え、終いの脚もしっかりと伸ばせる力がある。阪神JF・3着は前目の競馬で残ったのはこの馬だけで、負けて強しの内容だった。そして前走のチューリップ賞・5着も、道中外から被せられポジションを下げる不利があった中での5着は大健闘と言って良い。近2戦で先着されたメンバーと比較してもマイナス材料が少ない1頭だ。

そして鞍上は、桜花賞歴代最多5勝の名手・武豊騎手だ。ファンタジーS(1着)、阪神JF(3着)、チューリップ賞(5着)と近3戦で手綱を握っており、手も合ってくる頃。先行して結果を出してきた馬だったが、前走のチューリップ賞では馬群での競馬を試すなど、馬への教育も熱心だ。弟の幸四郎師が管理する馬で、同馬のオーナーは先代・武邦彦元騎手からお世話になっている山岡オーナーということで、本人にとっても想い入れの強い1頭なはずだ。

先週の1週前追い切りではCWコースで併走で6F82秒7-1F11秒4の切れ味を披露。最終追い切りでは自己ベストを1秒9も更新する4ハロン52秒4-12秒2をマークと、調整過程はすこぶる順調といった様子。前走は本番を見据えた仕上げという中、内容も本番に向けて収穫のあるものだった。叩かれて順調に良化してきている今なら、並み居る強敵を出し抜いてG1タイトル戴冠も難しくはないだろう。

武豊騎手にとっては2004年で勝ったダンスインザムード以来、18年ぶり6回目の桜花賞制覇がかかる一戦。兄弟でのG1初制覇となるかに注目だ。