【天王山ステークス2025予想】“前が止まらない”展開濃厚か?先行力が鍵を握る一戦

今週から開幕する京都競馬の土曜メインには、ダート1200mで行われる4歳以上オープンの「天王山ステークス」が組まれている。
2023年は当レースの開催がなかったため、2020年から2022年、そして昨年2024年の計4回のデータを参照すると、先行馬が3勝・2着3回と圧倒的な成績を残している。特に4コーナー通過時に6番手以内に位置していた馬が好走しており、序盤から位置を取れるスピードが求められる傾向が強い。一方で差し・追い込み馬にとっては、展開やペースに大きく左右される厳しい舞台となっている。
ローテーションに目を向けると、前走でJRAのオープン特別に出走し、5着以内だった馬が3勝・2着2回と好成績を収めている。今年の該当馬は2頭。りんくうステークスと大和ステークスを連勝中のアジアエクスプレス産駒・5歳牡馬ドンアミティエ、そして千葉ステークスを制したシニスターミニスター産駒・5歳牡馬ボナンザが有力候補だ。どちらも先行力を武器とするタイプで、展開面でも優位に立てる存在といえる。
一方、前走で大敗している馬の中にも巻き返しが期待される存在がいる。パレスマリス産駒の4歳牡馬インユアパレスは、千葉ステークスで向こう正面で不利を受け11着に敗れたが、京都ダートでは3勝・2着1回と好成績を挙げており、条件替わりでの巻き返しに期待がかかる。一方、同じく千葉ステークスで先行しながら9着に敗れた6歳牡馬サンライズアムールは、今回は斤量60kgを背負う予定で、条件面からは苦戦が予想される。
騎手の手腕にも注目したい。武豊騎手は、過去にこのレースでスマートアルタイル(2021年・6番人気)、ジレトール(2023年・5番人気)と人気薄で2勝を挙げている。今年は、シニスターミニスター産駒のスマートフォルスに騎乗予定。前走のバレンタインステークスでは2番人気に推されながら7着に敗れたが、今回は中穴人気が想定される一戦。追い込み脚質のため展開に左右されるが、ハマれば一撃も十分あり得る存在だ。
全体としては逃げ・先行馬が有利な傾向が強く、脚質と位置取りが勝敗を左右するレース。今年の天王山ステークスは、実績馬から巻き返しを狙う馬、さらには穴馬候補まで揃い、様々な視点からの予想が楽しめる一戦となりそうだ。