【有馬記念回顧】ディープインパクト産駒牡馬の最高傑作

今春他所でも書いたのだが、サトノダイヤモンドがやはり現時点での最高傑作ではないかと有馬記念を見てそう再認識した。昨年新馬戦をたまたまリアルタイムで見ていたのだが(2着ロイカバードをPOGで指名していた)モノが違う印象を受けた。それだけに今春はこんなものかと少し見立てが外れた、買いかぶりすぎたかとも思っていたのだが、そんなことはなかった。

欠点のほぼない馬のように思う。ケチをつけるならクラシックディスタンス・長距離寄りに適正のある馬なので、現在の競馬においては特に2000mなんかでは瞬発力・スピード負けしそうではある。(マカヒキのほうが2000m向きな気がする)ただ逆に言えば父以上に凱旋門賞には向いている印象を受ける。

有馬記念はやはりルメール騎手の手腕が大きかったように思う。一瞬、中山の急坂で止まりかけたように見えたのは、似たタイプの馬だと思っていたスペシャルウィークやディープインパクトが2着したときのようだったし、彼らのようにポジションがあと1列後ろだったら同じ結果になっていたのではないかと思わせた。

三度目の正直、凱旋門賞制覇へ向けての課題

厩舎的にも3度目の正直、馬としても厩舎としても父のリベンジともなる凱旋門賞は今までのどの馬より期待が持てそうな気もする。現時点での唯一の懸念材料は来年もシャンティイ開催となる凱旋門賞だが、ロンシャンのほうがむしろサトノダイヤモンドには向くのではないかと思ったりはする。

しかしその前に父の最高傑作と証明するためには対2戦2敗となるマカヒキとの再戦も望まれるだろう。無事に行けば来年からGⅠに昇格となる大阪杯や宝塚記念での再戦の可能性が高そうである。2000mだと適性面でマカヒキに分がありそうな気もするが、今春からの成長力の勝負にもなってくるだろう。今から楽しみである。