驚異のダービー出走率!?今もっとも勢いのある馬主とは?

春のクラシックが開幕し、今月はいよいよオークス、ダービーが開催されますが、競馬のサイクルはダービーで一区切り。その翌週には来年のクラシックを目指す2歳馬たちがデビューしてきます。というわけで、情報誌にはPOGファンへ向けて2歳馬の情報などが掲載されていますが、実物を見ることのないペーパーオーナーにとって有力馬を見抜くための重要な戦略の一つとして、勝ち馬に乗るということ、つまり優秀な成績を残している「馬主」から探すというのもありと考えています。

ディープインパクト、キングカメハメハでお馴染み金子真人さんや、近年メキメキと頭角を現して来ている「サトノ」の里見治さんなど有名なオーナーは数多くいますが、得てして所有馬も多くいるもの。そういった意味で打って付けなのが「Gリビエール・レーシング」という馬主です。

2013年に中央デビューしたグランドリビエールのオーナー森岡幸人による法人となっており名称も最初の所有馬から取られているようです。2014年生まれ以降の競走馬は全て個人ではなく法人名義の方で所有しているため、今後はGリビエール・レーシングがメインで取り沙汰されていくことでしょう。

注目は今年の3歳馬で、先日行われた青葉賞で2着となったエタリオウ、そして皐月賞で3着に食い込んだジェネラーレウーノのオーナーであります。順調に行けばダービーへ2頭出走させられることが確定しているうえに、登録されている3歳馬は全部で4頭のみと、驚異の打率でダービーまで駒を進めた、相当勢いのある馬主だと言えます。

エタリオウは父ステイゴールドによく似た戦績でとにかく2着の多い、いわゆる善戦マン。500万下ならとっくに卒業していてもおかしくない素質の持ち主なので、ずる賢くも敢えて手を抜き同クラスで楽をしているのではないかと思えて仕方ありませんでしたが、青葉賞2着によって結果的に勝ち抜けてしまいました。主戦の和田騎手は京都新聞杯の結果如何でダブルシャープからダービーへ出る可能性もあるため、エタリオウは切符を共に獲った石橋脩騎手でそのまま本番に向かうかもしれません。

そして、ジェネラーレウーノはデビュー当初から人気を背負ってきた馬です。シンザン記念と比較してクラシックに縁の薄い京成杯勝ち馬ですが、エイシンフラッシュの前例もあるため侮れない素質馬です。主戦の田辺騎手にとって初のクラシック制覇にも期待がかかります。

所有する4頭中2頭がそれなりの期待感を持ってダービーへ出走を果たすというのがどれほどの幸運であるかを想像すると、やはり今年の2歳馬にも期待せざるを得ません。現在確認できる限りでは2頭の馬名申請が通っており、まず1頭が昨年のエリザベス女王杯2着馬クロコスミアの半妹でエイシンフラッシュ産駒のイルヴェントデーア、そして福島2歳Sを勝ち朝日杯FSにも駒を進めたディアセルヴィスの半弟で、マツリダゴッホ産駒のカルリーノ。どちらも美浦の所属となっています。

今年の勢いがそのまま別の世代にも繋がるほど単純で甘い世界ではありませんが、ご自身もしくは親しいところに少数精鋭を支える相馬眼の持ち主がいる可能性が高いのではないかと予想できます。POGをやられない方でも、Gリビエール・レーシングの名前は覚えておいたほうがよいかもしれませんね。