【中山金杯2016】一発あるならこの馬だ!

堀厩舎に所属する5歳馬のネオリアリズムは2016年1月5日に開催される中山金杯に出走予定の馬である。年明け一発目のレースは初めての重賞戦だ。昨年2015年は6戦3勝で掲示板(5着以内)を外したのは1戦のみと条件戦では好調だ。昨年11月に出走した前走のウェルカムSではR.ムーア騎手とのテン乗りコンビで上がり最速の脚を披露し、2着馬に1馬身差をつけ完勝した。年も変わっていよいよ重賞戦に初挑戦ということで、2016年は大きなレースでの活躍の期待の意を込めて早々に重賞初制覇を達成して好スタートを切りたいところである。

癖があるが、ハマれば強い。

ネオリアリズムはなかなか気性の荒い馬で、これまでのレースでかかる場面がよく見られている。鞍上は今回で5度目の騎乗となる戸崎騎手だが同馬の手綱を握るのは約10ヶ月ぶりで、最後に乗った中山の館山特別では勢い良く2番手で先行するも終始戸崎騎手の手足が動きっぱなしでかなり乗り方が難しそうな印象だ。結果は4着に惜敗したが、その後はC.ルメール騎手やムーア騎手といった外国人騎手を背に良績を残している。前走は大逃げを打った馬の手助けもあって展開が向いたが、ハマれば重賞でも勝ち負けする力は十分ある馬である。

今年の中山金杯の展開を予想してみよう。今回メンバーには先手を主張する馬が少ないのでスローペースとなる可能性が高い。気の強い馬はスローペースになればなるほど行きたがる傾向にあるので折り合いを欠くリスクは必然的に高くなる。しかし、こういうレースに限って大逃げを打つ馬も多いので展開が向く可能性は全く無いわけではない。いずれにせよ、折り合えるかどうかが好走の条件と言ってよいだろう。

鞍上の戸崎騎手は昨年2015年は130勝を挙げ、2年連続の全国リーディングとMVJを獲得した名騎手だ。ネオリアリズムが所属する堀厩舎の堀宣行調教師もJRA賞を表彰されたばかりである。今一番旬な2人がついているとなれば期待する声も多い。騎手と厩舎ともに景気付けのため勝っておきたい一戦で、両者にとって今後の勝ち上がりを占う試金石となるに違いない。