【東京ジャンプS2016予想】障害界の新星・オジュウチョウサン

今年の中山グランドジャンプを制したオジュウチョウサン。デビュー2戦で結果が出ず。1年の休養を経て出走したのは障害レース。復帰した11月中旬には3歳の未勝利戦は終わっており、平地の500万円条件に出走させるか障害か引退か?この3つの中から厳しい選択を迫られる。オジュウチョウサン陣営が下した結論は、障害レース。障害初戦は全く人気がなく、14頭立て14番人気。結果も大差シンガリ負けと言うあまりにも厳しい現実が待っていた。気の早い調教師なら馬房を空けたいので、オーナーサイドにそれとなく引退をした方がいいと話す。

しかし、オジュウチョウサンは終わっていなかった。障害2戦目。12頭立て11番人気で、2着に激走する。ここで完全に覚醒したと言ってもいいだろう。続く障害3走目は3着。4戦目で2着の3馬身以上の差をつけ快勝する。平地の成績。障害初戦の内容を考えれば行き場を失った感が強かったが、この勝利をきっかけに、続くオープンも勝ち連勝。初戦シンガリ・大差負けだった馬が障害のオープン馬になった。陣営の努力と我慢の結晶だ。

そして遂に大一番の中山GJを1番人気サナシオンに3馬身半の差をつけ快勝した。紆余曲折はあったものの常識では決して計り知れないものが競馬にはある。だから競馬はギャンブルとはいえ、こういったロマンもある。他のギャンブルにはない唯一無二のものである。そんなオジュウチョウサンが万全の状態で東京ジャンプSに出走する。今度は1番人気で1着を狙う。