【名馬回顧】幻の3冠馬フジキセキ

フジキセキは、デビュー戦は意外な事に2番人気だったが、後続に8馬身の差をつけ圧勝した。芝1200m。鞍上は蛯名正義騎手だった。このレースだけ、蛯名騎手が手綱を握っている。もみじSではプラス14キロで出走し、翌年のダービー馬タヤスツヨシに快勝している。そして迎えた朝日杯3歳S(現朝日杯FS)このレースでは1頭強敵がいた。武豊騎手騎乗のスキーキャプテン。武豊騎手は後方からの競馬を選択。フジキセキは先行抜け出しをはかった所に外から芦毛の馬体のスキーキャプテンが一気に後方から差してきて次々に先行馬を交わし、残すはフジキセキだけ、懸命に追ったがフジキセキがクビ差凌いだ。武豊騎手が朝日杯を勝つチャンスが1番大きなレースだったと今でも思っているが、フジキセキのレース巧者ぶりが1枚勝った印象だ。

そしてまさかの引退レースになった弥生賞。フジキセキは2000m以上で競馬をした事がない。幻の3冠馬と言われていたが、産駒は短距離馬が多くその傾向は特に牝馬に突出している。つまりフジキセキは実際に走ってみないと分からない部分はあるが、距離の壁があったと考えるのが妥当ではないだろうか?皐月賞は勝てたかも知れないが、日本ダービー・菊花賞になると恐らく、距離の壁にぶつかっていたと思う。ファンの皆さんには叱られるかもしれないが、基本的には中距離馬でどちらかと言うとマイラー寄りと言うのが私的見解である。

※ 画像はイスラボニータ(父フジキセキ)