未来の大物、探し当てるのは思わぬセールから?

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日本において競走馬のセールといえば当歳、1歳馬といった幼駒を取引するイメージが強いですが、デビュー前に競走馬以外にも繁殖牝馬の取引なども行われています。

先日のアイビスサマーダッシュを制したロードカナロア産駒ジョーカナチャンの母であるラッキーダイスもまた、セールで取引された繁殖牝馬です。

ラッキーダイスは株式会社ジェイエスの主催した繁殖馬セールで、2014年に新冠町の三村卓也氏に落札されました。このセールはこれまで40年以上の歴史を持っており、すでに繁殖実績のある馬もいれば、現役生活を終えたばかりでこれから繁殖生活に入る馬なども取引されます。

現役引退後の若い牝馬はともかく、すでに繁殖入りしている牝馬を買い付けるのはリスクが高いのではないかと思われるかもしれませんが、牧場内の血統の更新や、牝馬の流通価値を高めるためにもリセールの場が設けられているのは大切だと考えられているようです。

年内の繁殖馬セールは10月28日に新ひだか町の北海道市場で開催予定となっています。上場馬の募集はすでに始まっており、ひょっとしたら現役時代を知っている馬などの上場もあり得るかもしれません。

先述のラッキーダイス以外にも、今年無敗の二冠牝馬に輝いたデアリングタクトの母・デアリングバード。また、障害王者オジュウチョウサンの母・シャドウシルエット。さらに、ダート界で活躍中のオメガパフュームの母・オメガフレグランスなども、このセールで取引された馬です。

幼駒のセールはもちろん、近い将来クラシックを賑わす競走馬を探す意味でも注目のセールとなりますが、更にその仔らを生む繁殖牝馬のセールといったものにも、興味がある方はぜひご注目されてはいかがでしょうか。