【日経賞2025予想】紅一点ヴェルミセル、抜群の距離適性を生かして大舞台へ

土曜の中山メインは日経賞が行われる。春の天皇賞を目指す古馬長距離路線の有力馬が集結し、先週の阪神大賞典と並ぶ重要なステップレースだ。
近年の傾向を振り返ると、2022年の勝ち馬タイトルホルダーや2021年の3着馬ワールドプレミアが、その後春の天皇賞を制しているように本番をを占う上でも見逃せない。
今年の出走馬の中で特に注目したいのが、ゴールドシップ産駒の5歳牝馬ヴェルミセル。唯一の牝馬で、いわゆる紅一点の挑戦となる。
ヴェルミセルは遅咲きの馬で、初勝利まで9戦を要し、オープン入りを果たしたのは17戦目。しかし、前走のダイヤモンドSでは、初の重賞挑戦ながら3着に好走し、一気に実力を示した。
オープン入り初戦での激走は、遅咲きながらもしっかりと力をつけてきた証拠。今回のG2でも十分に勝負になるはずだ。さらに、ヴェルミセルには中山芝2500mという条件が抜群に合っている。
これまで18戦して4勝を挙げているが、そのすべてが2500mと2600mのレースでのもの。特筆すべきは、初勝利を未勝利戦ではなく2600mの1勝クラスで挙げた点だ。未勝利の馬が格上のクラスで勝つということは、それだけの距離適性があった証拠であり、厩舎もその能力を信じていたといえる。
また、オープン入り後の2走目となった3勝クラス・グレイトフルSでは、今回と同じ中山芝2500mの条件で10番人気ながらスローペースを後方から差し切り勝ち。ハンデが53kgだったとはいえ、翌日に行われた有馬記念と比較しても12着馬より速い時計を記録しており、すでにトップクラスに近い適性を発揮している。今回は紅一点での参戦になるが、あっさり勝ってもなんら不思議はない。