【アルテミスS2017】今週もルーラーシップ産駒か?!豪快な追い込みが魅力のウラヌスチャーム

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全国的にしばらく続いた悪天候もようやく落ち着き、週中は久しぶりの晴れとなる地域も多そうです。先週は大雨や台風による影響で土砂崩れや土砂災害が起こり、犠牲者も多数出るという非常に大変な状況でした。さらには台風なのに北海道では雪で積雪と、正直「競馬どころではないのでは?」という感じもしましたが、週末は台風の中で菊花賞が開催。結果は2~4着が二桁着順という波乱の結末でした。

かなり荒れ具合が激しい今年の秋ですが、そんな秋を代表するレース・天皇賞秋が今週末開催されます。天気予報を見ると週中は晴れとなる日が多いですが、週末はまた雨模様となっており、また波乱の決着となるのではないかと心配になります。

天皇賞秋の前日、土曜日の東京メインレースは2歳重賞の「アルテミスS」が開催されます。今年で開催6回目と歴は浅い重賞ですが、芝1600mで行われるこのレースは関東地区における阪神ジュベナイルフィリーズの前哨戦として位置付けられております。昨年の勝ち馬のリスグラシューはこの後の阪神JF、桜花賞、そして秋華賞で2着に入線するなど今年の牝馬路線を大いに盛り上げましたし、2着馬にも桜花賞馬のアユサンや、レッツゴードンキ、G1・2勝馬のメジャーエンブレムなどがおり、強い馬を多く輩出しております。

4角11番手から上がり32秒0の末脚で豪快な追い込み決めたルーラーシップ産駒の“ウラヌスチャーム”に注目!

さて、前置きが長くなりましたが、今年のアルテミスSでは早くから優勝候補の筆頭とされているウラヌスチャーム(牝2、美浦・斎藤誠厩舎)が最大の注目馬となりそうです。

8月に新潟で行われた新馬戦では、スタートで出遅れて4コーナーでは11番手と後方2番手の位置でしたが、上がり3F32.0秒という豪快な追い込みで初勝利を果たしました。この時ハナ差で2着に負かしたカーボナードは2戦目を圧勝し、続くG3のサウジアラビアRCでも3着に健闘しております。必然的にウラヌスチャームの評価も高くなってくるわけですが、有力視されている理由はカーボナードが活躍したからだけではありません。

新潟の長い直線で見せた末脚は東京マイルでも持ち味を十分に活かせそうですし、何と言っても先週の菊花賞を勝ったキセキと同じルーラーシップ産駒というのが期待感をさらに高まらせます。5着だったダンビュライト然り、今のところ高い道悪適性を見せておりますし、母父が重馬場の弥生賞勝ちの経験があるフジキセキというのも魅力です。長期間雨が降り続けた4週目の馬場は決して楽ではないと思いますが、前走馬体重が498キロということで牝馬としては馬格もあり、パワーを要するマイルの舞台となれば高いパフォーマンスを発揮する可能性は十分あると思われます。

他にも、雨で稍重だった東京の新馬戦を最後方から追い込んで優勝したトーセンブレス(牝2、美浦・加藤征弘厩舎)や、新潟の新馬戦で好位から絶妙のタイミングと抜群の手応えで瞬時に後続を突き放す強い競馬を見せたラッキーライラック(牝2、栗東・松永幹夫厩舎)などが有力馬として注目を集めそうです。

2歳重賞ということでキャリアもまだ浅く能力が未知数な馬が多く、今週もまた難易度の高い一戦となりそうですが、限られた情報の中から最善の答えを導き出していきたいと思います。