【JRA七夕賞2021】ヴァンケドミンゴ、一気に条件好転

記事「【JRA七夕賞2021】ヴァンケドミンゴ、一気に条件好転」のサムネイル画像

夏競馬の到来を感じさせる名レース「七夕賞」が今週、福島競馬場で開催される。サマー2000シリーズの開幕戦ということもあり、注目度は高い一戦だ。

昨年は19年2着のクレッシェンドラヴが勝利し、前年の雪辱を果たしたことが記憶に新しい。08~09年に連覇したミヤビランベリや、13年1着・14年3着・16年4着のマイネルラクリマのようにリピーターが目立つことでも有名な一戦である。

当然、今年は昨年の覇者であるクレッシェンドラヴが優勝候補の最有力候補として注目を浴びそうだが、リピーターは同馬だけではない。今回注目したいのは、昨年3着のヴァンケドミンゴだ。

昨年のレースでは、中団から進め、勝負所で外を回って進出していき、大外からしぶとく伸びて3着という内容だった。また、福島コースは昨年の七夕賞・3着や福島記念・2着など、関西馬ながら【4-1-1-0】と好成績だ。クレッシェンドラヴも同様に同コースへの高い適性を持っているが、同馬に引けを取らない福島巧者ぶりである。

陣営サイドからは「他のコースでも走れるようになってきた」というコメントも出てきているが、今年は中山金杯・11着、小倉大賞典・9着、福島民法杯(新潟開催)・13着といったように、結果的には思うような成績を残せていない。大得意の福島コースへ替わる点は、大きなプラスとなりそうだ。

前走の福島民報杯も得意舞台での巻き返しが期待されていたが、2月に起きた福島県沖の地震で福島競馬場が被災した影響により、急遽新潟で代替開催となってしまった。また、レース当日も雨で不良馬場となり、もともと重たすぎる馬場への適性はそこまで高くなかった同馬にとってはマイナス材料の一つとなった。開催場の変更に不良馬場と、不運が重なっての13着大敗と考えれば、度外視しても良いレースだったと言えよう。

マイナス材料が多かった前走だが、今回は一気に条件好転となる。昨年手綱を握った酒井学騎手に戻る点も好材料で、同馬とのコンビ成績は【1-1-2-0】と好成績。ハンデ-kg、得意の福島、相性の良い酒井騎手とのコンビ復活と好条件が揃っている。リピーターが活躍するレースなら当然昨年の覇者であるクレッシェンドラヴにも注目すべきだが、条件はヴァンケドミンゴの方が揃っている。昨年3着の雪辱を果たし、悲願の重賞初制覇となるかに注目したい。