【山科S2016結果】フォーエバーモアが差し切り勝ち!ダート転向で新たな活路を見いだせるか?

1月24日京都競馬場にて山科ステークス(4歳上・1600万下・ダート1200m)が行われました。勝ったのはシェーン・フォーリー騎手騎乗の6番人気フォーエバーモア(牝5・鹿戸雄一厩舎・美浦)勝ちタイム1分11秒7(良)。2着には4番人気メイショウツレヅレ(牝7・笹田和秀厩舎・栗東)、3着は1番人気エイシンバッケン(牡4・中尾秀正厩舎・栗東)が入りました。

勝ったフォーエバーモアは父ネオユニバース、母エターナルビート(父Pentelicus)という血統の5歳馬。母エターナルビートは1999年クリスタルカップ(GⅢ・3歳・中山・芝1200m)2着、半兄マルカジークは2005年シンザン記念(GⅢ・3歳・京都・芝1600m)3着、同年共同通信杯(GⅢ・3歳・東京・芝1800m)3着と芝の中距離以下での実績のあるファミリーの中、自身も2歳時に阪神ジュベナイルF(GⅠ・2歳牝・阪神・芝1600m)3着、3歳時にはデイリー杯クイーンカップ(GⅢ・3歳牝・東京・芝1600m)で重賞制覇を果たし、クラシックにも出走しました。クイーンカップ制覇以降も芝の短距離~マイル戦を中心にレースに出走しましたが勝ち星を挙げることが出来ずに1600万下に降格、降格後も勝ち星を挙げられない中、心機一転の初ダートで1年11か月ぶりの勝利を挙げることが出来ました。通算成績12戦3勝2着1回。

大外枠からの発走となったフォーエバーモア、スタートは五分に出ましたが先行争いには加わらず、すっと馬群後方に控える作戦を取りました。平均ペースで流れる中、レース前半は内側の後方2番手に控えジッと脚を溜め、3・4コーナー中間地点からスパートを開始、直線入り口では5番手まで順位を上げていきました。直線では馬群の中を割って徐々に順位を上げていきます。先に抜け出したメイショウツレヅレをエイシンバッケンと並んで追いかけて行き、ゴールまで50m程で並びそこから1/2馬身突き放して勝利しました。

鞍上のS・フォーリー騎手は出走メンバーを見てペースが上がると読み、そっとスタートを出して出たなりの位置で競馬をしようと考えていたそうです。直線での進路取りについては「前が開きましたし、運も良かったです。」と語っているように、外に出さずに馬群を割っていけたことが勝利につながったと思われます。また、一緒に同じような脚色で伸びていたエイシンバッケンがメイショウツレヅレに一馬身まで迫った時に内によれてしまい伸びを欠いてしまったこともフィーエバーモアにとっては良い方向に向いてくれました。

初ダート戦を快勝したフォーエバーモア。今回は準OP戦、次走からはまたOPクラスでの戦いが始まります。今回は勝ちタイムも水準並みであり、多少運も味方したような印象もあります。再び以前のように重賞で勝ち負けできるようになるにはまだまだ成長が必要かと思いますが、芝での重賞勝ちがある様に実力はオープンでも十分通用するはずです。ダートでの戦い方が身について来れば交流重賞などで活躍できるはずと信じ、今後も注目していきましょう。