【天皇賞春2017予想】未知の「魅力」が「不安」を上回るか?シャケトラの不安要素を考える

天皇賞春は過去10年で3勝、2着4回、3着2回と優秀な成績をあげている日経賞組。今年も、日経賞の勝馬であるシャケトラは多くの競馬ファンの期待を集めている。そのインパクトある名前は日本語の「鮭」と「虎」の合成由来かと思われがちだが、実はイタリアの幻のワイン名が由来というかなりオシャレな馬名を持つ馬でもある。

一番評価の高いレースは何と言っても前走の日経賞。やや出負けして後方11番手からスタートし、後方馬群から前を行くレインボーラインを見ながら競馬を進めた。向こう正面でじわりと外から前へ進出していき、3~4コーナーで好位まで取り付き、直線では序盤はジリジリだったが最後はしぶとく外から伸び切ってゴールした。

ゴールドアクター、ディーマジェスティのG1馬2頭に加え、実力馬のレインボーラインに勝利し、キャリア6戦目にしてG2の日経賞を制し一気にその名を響き渡らせた。2走前の日経新春杯でも、サトノダイヤモンド相手に僅差の勝負をしてきたミッキーロケットと鼻差の2着に健闘し、驚異的な成長力を見せている。

成長力は魅力も、不安要素も多いシャケトラ。”期待”が”不安”を上回るかどうか

確かに十分魅力的な馬であることは確か。しかし、この馬に関してはまだまだ未知な部分が多いのも事実。まだまだ慎重な構えの競馬ファンも多いと思う。前走然りこれまでの外々を悠然とまくっていく勝ち方は派手さがあるが、外を回して差す競馬しかしてないというのはここでは不安材料になる。3,200mの舞台ではこれまでの外を回す競馬ではもたない可能性が高いし、距離延長自体どう転ぶかは分からない。

京都の馬場の適性も不安である。この週に最も高速の馬場を作るのが春の京都コースの定番となっているが、前走の中山で後半勝負のタフなレースを制したシャケトラの走りを見る限り、どちらかと言うとパワーとピッチで中山や阪神の内回りといったコースを捲っていく競馬の方が合ってそうに見える。

キャリア的に不安要素が多いのは致し方ないが、京都の高速馬場の適性についてはとくにひっかかるところがある。今回は2強に次ぐ人気となりそうな気配もありそうなので、過剰人気と判断せざるを得ないようなら思い切って消したい。

まぁとは言え、重賞で勝ってきた相手関係を考慮すればいきなり良い勝負をしてもおかしくはない馬なので、今回のシャケトラに関しては期待感が不安を上回るかどうかで馬券に組み込むかどうかを決めたいと思う。