日本勢にとってドバイミーティングの中で最も高い壁に阻まれるUAEダービー

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日本馬にとって一番壁が厚いドバイのレースとは何か?ワールドカップ?シーマクラシック?ターフ?スプリント?いずれも日本馬なら普通に勝ち負けが可能なレースに昨今はなっています。スプリントは今年は厳しいかもしれませんが、ロードカナロア級やストレイトガールレベルの馬が遠征すれば十分勝負になるはず。

ではどのレースが一番壁が厚いのか。それはUAEダービーです。G1ではないのですが、日本の3歳馬にとっては非常に厳しいレース。理由としてはいくつか挙げられます。

  1. 輸送経験が少ない時期にいきなりドバイまでの長距離輸送
  2. キャリアが地方馬よりも浅い馬が多く、環境にとまどう
  3. これまで歴代出走してきた馬たちが帰国後ほとんどスランプ。それもあってかなかなか有力どころが遠征してくれない。

個人的には3.が一番大きいかなと思います。特に昨年が最大のチャンスと思われましたが、ゴールデンバローズ、ディアドムスなど日本で結果を出してきた馬が帰国後人気関係なく走らなくなってしまいました。

すべてがドバイにある、とは言い切れませんが、過酷なローテーションが原因であるとオーナー陣が考えたとしても不思議ではありません。そんなUAEダービーですが、今年は7頭立て。かつそのうち3頭が日本馬です。じゃあ今年はいけるね!と言いたいところなのですが、やはり小粒なのは否めません。

血統背景からラニに注目は集まりますが、やはり地元UAEのボーラーリバーには地の利があります。そして南アフリカ勢が例年強力。今年もわずか1頭のみですがヴェイルドリが出走。日本でもおなじみのスミヨン騎手を確保しています。

対する日本はラニのほか、ユウチェンジに世界のモレイラ騎手、オンザロックスにミルコ・デムーロ騎手を配して挑みます。今年こそ壁を越えられるのかも注目ですが、この3頭の帰国後の成績もぜひチェックしておいてください。

願わくばスランプには陥らないでほしいものですが、来年以降の馬券検討にも役立つかもしれません。