【宝塚記念2023予想】イクイノックスが抱える2つの危険サインとは?

いよいよ春のグランプリ「宝塚記念」が今週阪神競馬場で開催。

今年はファン投票で歴代最多の21万6379票を獲得したイクイノックスが中心と見てよいだろう。

昨年の天皇賞・秋からG1を3連勝中。前走のドバイシーマCでは圧巻の逃げ切りを披露し、ロンジンワールドベストホースランキングで首位に立つ活躍ぶりだ。昨年の有馬記念に続くグランプリ連覇となるかに注目と期待が集まる。

実績と勢いを考えればここも圧勝劇が大いに期待されるが、「帰国後緒戦」と「阪神未経験」という点はどうしても気がかりになってくる。

内回りで上がりも遅く、特殊な舞台である阪神コースをいきなり克服できるかどうか。阪神でしか走らないスペシャリストが誕生するというほど特殊なコースゆえ、東京で好走してきたイクイノックスにとっては特に変化を感じやすい舞台となる可能性は高いだろう。短く急坂もある阪神コースでも自慢の末脚が発揮できるかどうかは大きなポイントとなる。

海外明け緒戦ということで状態面についても注視が必要だ。今回は初の関西遠征ということもあり、栗東滞在での調整が上手く言っているかどうかも見極めていく必要性がある。普段とは違った環境での調整は海外遠征時にも経験しているので、このあたりは上手く順応してくれそうだが、昨年はこの時期に敗れている。状態面については陣営のトーンを含めて注視していく必要があるだろう。

「年度代表馬」そして「22年度ロンジンワールドベストレースホースランキング1位」と昨年は輝かしい実績だったが、これまで年度代表馬に輝いた翌年に宝塚記念で敗れている馬も多数おり、父であるキタサンブラックや、ブエナビスタなどが当てはまる。ジンクスにもならない程度の少ないデータではあるが、波乱もしばしば見られるレースなだけに警戒はしておきたい。

断然1番人気に推されるのはほぼ確実な馬だが、コース適性と海外明けの点を大きなマイナス材料として捉えるなら、信頼しすぎるのは危険と思ったほうがよいかもしれない。