【有馬記念2017予想】キタサンブラックを“買わない”選択はアリ?懸念される「2つ」の不安要素とは?

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いよいよ次週は年末競馬の祭典「有馬記念」が開催されます!今年は最強馬キタサンブラックのラストランということもあり注目度の高い一戦となっております。

昨年からこの馬の人気はうなぎのぼり。3歳時は優秀な実績を残しながらもなかなか1番人気に推されることが無かった馬でしたが、今ではすっかり競馬界を牽引するアイドルホースとなりました。つい先日、2017年の漢字が「北」に決まりましたが、キタサンブラックが活躍したことも理由の一つとなりました。年度代表馬はまだ決まっておりませんが、これはすでに1年を代表する馬が決まったと言っても良いのではないでしょうか・・・?

キタサンブラックを“買わない”選択はアリ?

有馬記念のファン投票の最終結果では2位のサトノダイヤモンドに4万票以上の差をつけ断トツの1番人気。キャリア19戦中17戦が馬券圏内、G1・6勝、主戦は武豊騎手、オーナーは大人気演歌歌手のサブちゃんこと北島三郎氏。ここまで人気を集める要素が揃えば人気しないわけがありません。さらに、今年のメンバーを見るとキタサンブラックに重い印を打たざるを得ないようなメンバー構成となっており、馬券的にも下手に逆らった馬券を考えるよりもシンプルに相手選びに力を入れるのがセオリーと言ったところでしょうか。

しかし、ここまで人気があると逆に嫌いたくなる心理が働く人も少なくないのではないでしょうか。人気があればあるほどそれだけアンチも多くなるのは当然の原理で、アイドル業界などでは「アンチが多いということはそれだけ魅力があるということ」という風に捉えることもあるようで、炎上商法などであえてアンチを作ることをしている人もいると聞きます。

キタサンブラックについてもやはり一定数のアンチはいるでしょうし、アンチでないにしても今回もこれだけ人気を集めるならあえて馬券から外した買い方をするという人も一定数いるはずです。これまでの実績から同馬を外して勝負することは「無謀だ」という方もいるかもしれませんが、抜けた人気馬を切ることで馬券回収率という点でかなりのアドバンテージを得られるのも事実。単勝オッズ1倍台も濃厚な今回のキタサンブラックなら尚更飛んだ時の配当は高くつくでしょう。

キタサンブラックの“2つ”の不安要素とは?

ということで、前置きが長くなりましたが、今回はキタサンブラックの不安要素についていくつかあげてみたいと思います。以下に2つの不安要素をあげさせていただきました。

まず一つ目は天皇賞秋とジャパンカップを激走した「反動・疲れ」です。G1・3連戦はもともと決まっていたとは言え、かなり過酷なローテーションです。とくに極悪馬場となった天皇賞秋は各馬にとって相当タフなレースとなりました。頑丈なキタサンブラックとは言えさすがに疲れが見えてくるのではないでしょうか。実際、今年の春は大阪杯と天皇賞春のG1を連戦し、3戦目となる宝塚記念は9着と大きく崩れております。同じG1・3戦目となる今回は宝塚記念の再現を懸念するファンも少なくないのではないでしょうか。

前走のジャパンカップ3着は落鉄の影響もあったとされておりますが、巷では天皇賞秋の極悪馬場での激戦の疲れがあったとも囁かれております。実際に天皇賞秋を走った馬のその後の成績が悪いことからも、激走の反動や疲れは今回キタサンブラックの最大の怖い要素と言えそうです。

そして二つ目は「年齢的な衰え」です。これについては目に見えて衰えの兆候が見えているわけではないので、一つ目よりも要素としてはそこまで大きくありませんが、どんなトップアスリートだってピークを堺に衰えていきますし、サラブレッドとてそれは同じこと。レベルの高い中距離の古馬戦線で勝ち負けし続けるのは身体的にも精神的にも堪えるはずです。

先行して直線で踏ん張るタイプのキタサンブラックですが、衰えが出始めれば根性だけでは勝ち切れなくなってくるでしょう。あのテイエムオペラオーも年間全勝した翌年には衰えが出始めておりましたし、引退レースの有馬記念では単勝オッズ1.8倍という圧倒的1番人気に推されるも5着という結果に終わってしまいました。話題性が先行してしまっている部分もある馬なので、危険な人気馬と見るのもあながち間違ってはいないかもしれませんね。

以上、キタサンブラックの二つの不安要素をあげさせていただきました。買い要素が山ほどあるのに対して不安要素はこの二つくらいしか思い当たらないというのは逆に凄いことだと思いますが、競馬は最後まで何があるか分からないということもぜひ頭に入れて、年末の祭典を楽しみたいと思います。