【東京優駿(日本ダービー)2022】ジオグリフ✕福永祐一騎手、人馬ともに頂点へ
皐月賞馬ジオグリフは放牧後、11日に美浦トレセンへ帰厩。今朝は南Wで福永ジョッキーを背に追われ、馬なりで6F83.2-1F11.4とキレのある走りを披露した。日曜も坂路で4F54.8-1F12.4を楽にマークしており、中間の調整過程は今のところ順調に来ている。
近戦勝ちきれなかったジオグリフにとって前走の快勝は非常に大きな弾みとなる。というのも、この馬は新馬戦と2戦目の札幌2歳Sが何よりも圧巻のパフォーマンスで、早くからクラシックの有力候補として注目を集めていた。
デビュー戦は上がり3F33秒3の切れ味で2着馬アサヒに1馬身半差を付ける快勝。2戦目の札幌2歳Sでは2着馬アスクワイルドモアに4馬身差を付けて圧勝し、無傷の2連勝で重賞初制覇とこの2戦で一躍注目を集めた。しかし、その後は朝日杯FS・5着、共同通信杯・2着と秋は勝ち切れない競馬が続いた。皐月賞当日は5番人気とやや大人しめの評価であった。
皐月賞は同厩舎のイクイノックスとの叩き合いを演じ、坂でさらに加速してゴール手前で交わして快勝と、強い勝ちっぷりで見事に前評判の低さを払拭。デビューからの2戦で見せた強さはやはり本物であった、と感じさせるには十分な内容であったと言えよう。
そもそも朝日杯FS・5着も、短いマイルで大外ぶんまわしと自分の力を発揮しきれずの5着だった。共同通信杯も仕上げ途中で初の斤量57kgも堪えた中での2着と、いずれも悲観する必要は無い内容である。今回は2Fの延長となるが、東京コースも新馬戦と共同通信杯で経験済みで、鞍上も引き続き“令和のダービー王”福永祐一騎手とくればまさに鬼に金棒だ。
福永ジョッキーは2018年ワグネリアンを皮切りに、20年コントレイル、21年シャフリヤールと近4年で何と4戦3勝。ここを勝てばダービー3連覇達成となる。2冠目とダービー3連覇がかかるこの一戦は、人馬ともに想い入れの強い一戦と言えるだろう。史上初のダービー3連覇を果たし、ジオグリフを世代の頂点として確固たる地位へと築き上げるのか。ダービーでの走りに注目である。