【安田記念2022】再び“ダイエット失敗”か?気になるサリオスの馬体重

この1年でガクンと評価を落としているG1馬のサリオス。朝日杯FSを制し、3歳春は皐月賞とダービーでいずれも2着と大いにクラシックを賑わせた1頭である。

しかし、昨年は大阪杯、安田記念、マイルCSと3つのG1でいずれも3番人気に推されるも、5着、8着、6着と期待を大きく裏切る順位で敗退。昨年12月の香港マイルでようやく3着に善戦して復調気配を見せてきたが、今年初戦の前走高松宮記念では4番人気で15着敗退と再び順位を大きく落とした。

馬の状態自体が一向に上がってこないのがまず一番の問題だ。前走の高松宮記念では、レース前から陣営のトーンが低かった。「全体的に身のこなしが重く、息遣いも悪くて仕上がりは遅れています」と堀調教師はキッパリ状態不振を示唆。馬体もプラス8kgの550kgと、成長分を加味しても太目残りという印象を受けた。

ただ、今回調教後の馬体重は528kgと馬体重を減らしてきた。絞ってこれたのなら復権の可能性ありと期待したいところだが、1週前の追い切りでは南Wで5F70.1、最終も同コースで5F70.4と、全体はかなり遅めの時計をマーク。追い切り内容の軽さと時計を見る限り、絞ってきたというよりは帰厩後に減った体重が戻らず、満足に攻めきれないというのが現状と感じる。

右トモにもウィークポイントを抱えており中々状態が整わないジレンマがある馬だが、強かった頃のサリオスを知るファンとしては、再び返り咲いてほしいという想いもある。香港マイルで復活の足掛かりを築いたD.レーン騎手との再タッグなら、復活への期待も高まるところだ。馬券妙味も今ならたっぷりということで、穴で狙いたい馬でもある。

激流の1200mからマイルへ距離延長はプラス、今年は前残りも期待できそうなメンバー構成、ハイラップでも持続できるスピード能力アリと、戦える下地は十分に備わっている。あとは状態面の良化さえ見られれば、好勝負は期待していい。