競馬の馬券、ネット購入額に限度額?ギャンブル依存症対策強化するも“実効性”に疑問

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「カジノ法案」とは何か?統合型リゾート整備推進法とも言い、正式には「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」と言います。「IR法」とも呼ばれ、2016年12月15日に成立した、カジノを中心とした複合観光施設の整備を促す法律をいいます。

ギャンブル依存症対策強化のため、馬券などネット購入額に限度額

「カジノ法案」は、簡単に言えば「カジノを解禁するための法律」なのですが、解禁に向けて政府は29日、ギャンブル依存症対策を強化するため、競馬や競輪、ボートレース、オートレースの投票券のインターネット購入に関して、本人の申告で購入限度額を設定できる「自己申告プログラム」の整備を進めていく方針を決めました。

現在、競馬については1回の投票あたりの購入上限額は100万円となっており、週末ごとに300回まで投票が可能となっております。インターネット購入に焦点があてられたのは「ネット経由では現金を扱わないため依存症に陥りやすい」という判断で、競技場やウインズなどの施設での購入については今回は取り上げられておりません。

しかし、公営競技場への入場制限についても、本人による申告に加えて、家族からの申告を受けて制限する仕組みも構築していく方針が固まっております。

他にも、競馬や競輪などを主催する側は、公営競技場内に設置されているATMからキャッシング機能を廃止する、またはATMそのものを撤去するなどの案を金融機関との協議を進めており、来場者の資金調達についても制限がかかる可能性が高くなっております。

すでに競輪はATMの撤去のが始まっており、今年8月にはATMが設置されていた3ヶ所の競技場のうち、2ヶ所が撤去されております。競馬は10ヶ所ある中央の競馬場のうちATMが設置されているのは5ヶ所あり、現時点では競馬場のATMに関しては撤去の話は出ておりませんが、公営競技の中では利用者が多い競馬も何かしらの対策がほどこされる可能性は高いと見て良いでしょう。

「本人の申告」で対策はできるのか?実効性についての疑問

「ギャンブル依存症に悩む本人」が、実際に自身で制限をかけるために申告をするでしょうか?ギャンブル依存に関する専門家では無いので細かな分析はできませんが、おそらくしない人がほとんどなのではないでしょうか。

カジノを解禁するために「一応対策は取りましたよ」という形だけの対策という見方をするなら、実際にギャンブル依存に悩む人の減少に繋がるような効果的な対策とは言い難いかもしれませんね。