【凱旋門賞】重い馬場でもOK?サトノダイヤモンドに勝機はあるのか?
週末から10月です。早いもので2017年も残すところあと2ヶ月となりました。トランプ新大統領就任から始まり、北朝鮮のミサイル連発、眞子さまご婚約、パンダの赤ちゃん誕生などなど、今年も色々な出来事がありましたが、そんな出来事の中に「凱旋門賞、日本馬初勝利!」もぜひ加えたいところですね。
日本馬の凱旋門賞の通算成績は「0-4-0-16」。これまで18頭が計20回出走し、1999年エルコンドルパサー、2010年ナカヤマフェスタ、2012~2013年オルフェーヴルの3頭による2着が最高着順となっております。昨年1番人気に推され日本初の凱旋門賞Vが期待されていたマカヒキも14着に大敗し、改めて凱旋門賞の壁の高さを知ることになりました。
前哨戦を快勝して当日も良馬場開催で走ることができた昨年と打って変わって、今年は前哨戦は現地の重い馬場に苦しみ6頭中サトノダイヤモンドが4着、サトノノブレスが最下位の6着に敗れ、さらに凱旋門賞当日も良馬場開催の見込みが薄くなっており、暗雲が立ち込む中での挑戦といった状況です。
重い馬場でもチャンスはあるのか?
度々不安視されている問題の「馬場」ですが、パンパンの良馬場は見込めず視界良好というわけにはいかなそうです。ただ、道悪で走りづらくなるのは他の馬にとっても同じですし、良馬場であっても現地のボコボコとした馬場では馬がスピードを出して走るのをためらってしまうケースもありますし、高速馬場だと逆にスタミナ不足などが露呈するなど、良馬場だからと言って条件が必ず良くなるとも限りません。前記事「【凱旋門賞2017】”険しいムード”漂う今年の凱旋門賞、こんな時こそドラマが生まれる?!」でも記したように、過去に凱旋門賞を走った日本馬が好走しているのは馬場が渋った時の方が多いということからも、全頭が走りにくくなる重馬場の方がむしろ勝機が生まれやすい環境とも言えるのではないでしょうか。前走の負けでマークも薄くなるのは好都合で、叩いた上積みも見込めるなら勝機は十分あります。
厳しいマークが予想されるエネイブルは危険な人気馬?
重馬場のフォワ賞を制したチンギスシークレットもこの馬場では脅威となりそうですが、何と言っても今年はG1・4連勝中の英の牝馬・エネイブルが最大の脅威と言えるでしょう。この馬は圧倒的な先行力が武器。先行集団からレースを進め、最後の直線で追い出してからは力強い加速力で後続を突き放していくという文句なしの強さで他馬を圧倒してきました。この3戦で2着馬につけた着差は5馬身、5馬身半、4馬身半と、格の違いを見せつけてきております。今回も高いパフォーマンスが期待されておりますが、地元のフランス勢や近年目覚ましい活躍を見せているアイルランド勢も黙って見ているわけにはいかないでしょう。とくに5頭出しで挑むアイルランドのA.オブライエン厩舎がどういった包囲網を展開するのかによってレースの流れは大きく変わってくるでしょう。