【新潟記念2022予想】“軸”向きのヒートオンビート、今回は“アタマ”で買える?
いよいよ今週で新潟競馬はラスト。最終週を飾る重賞はサマー2000シリーズの最終戦でもある「新潟記念」だ。今年人気の一角を担いそうなのは、前走の七夕賞(G3、芝2000m)をメンバー最速の脚で追い込んで2着に好走したヒートオンビートだ。
これまで全20戦のキャリアで掲示板を外したのは未勝利戦・6着と昨年の京都大賞典・9着の2戦のみ。21年の目黒記念では2着、昨年の日経賞・3着、同年の天皇賞(秋)でも4着に善戦するなど、重賞戦線で健闘が続いている。
ただ、これだけの活躍を見せてきてなお、まだオープン勝ちがないというのはこの馬の不思議なところ。重賞を勝てる地力の持ち主であることはもはや疑いようのない事実ではあるが、この馬に足りないのは“あともうワンパンチ”。鋭いキレやゴール前の底力があればと注文をつけたくなるところもあるが、勝ちもしなければ崩れもしないのが逆にこの馬の良いところとも言え、軸として見れば最適な1頭ではなかろうか。
展開面においては、スローからの末脚勝負ならまず間違いなく馬券には絡んでくるだろう。新潟コースはゴールだけでなくスタート後の直線も長く、道中はスローペースで流れて直線横一杯に広がっての末脚勝負となるケースが多々見られる。新潟コースは今回初挑戦となるが、スタートとラストの直線が長いコース、そしてそのコース形態から展開されやすいラップを考えれば、同舞台へは高い適性を示してくれそうな気配がある。コース・展開面が向くようなら、足りなかった“あとワンパンチ”の部分も補えるはず。
今回1着ならサマー2000シリーズ王者へも浮上してくるだけに、陣営の本気度も高いはずだ。「新潟なら届きそう」と踏んで今回アタマで狙うというファンも少なくはないのではなかろう。強気なら「アタマ」、弱気でも「軸」くらいの信頼度は持っていい馬。何れにせよ、重賞戦における高い安定感は魅力で、中心視したくなる1頭である。