【マイルCS予想2017】短距離界の新星サングレーザー、上がり馬の意地を見せるか!?
マイルCSの前哨戦であるスワンステークスを勝利したサングレーザー。これにより怒涛の4連勝を成し遂げマイルCSへと駒を進めた、最近珍しいタイプの秋の上がり馬と言える。クラシック戦線には乗れなかったものの、徐々に力を付けて同世代を半歩追い越しマイル頂上決戦へ本命格の1頭として臨むことになった。
とは言っても、本馬は9月までは条件馬だったのもまた事実。G2のスワンSを勝利してはいるものの、天皇賞秋から出走してくるような、更に骨太の相手に太刀打ちできるかという課題について、現時点でクリアー出来るかは未知数である。もっと正直に言えば、相手関係を客観的に見る限り明らかに苦しい。
また、スワンSは道悪の中で行われ、タイムもそれなりにかかる重馬場だった。かなり速いタイムになることが多い昨今のマイルCSで、持ちタイムのあまりない本馬が通用するかと言えば、残念ながら太鼓判を押せる状況にはない。
更に、デビューから7戦はマイル以上の距離で走っていたが未勝利戦の1800mを除き全て負け、距離短縮してから連勝で登りつめてきたという点も非常に気になる。マイルCSにおいては基本的にマイル以上でも好成績を上げている馬のほうが有利だからだ。
上がり馬を買いたいドラマ性というのは個人的には理解出来るが、多くの疑問符がつく中でサングレーザーの持つ武器は連勝という勢いと京都マイルの上級レースに滅法強い父ディープインパクトの血の2点。これらで勝利、もしくは馬券対象の3着まで届かせるために戦わなければいけないが、ディープインパクト産駒は当然サングレーザーだけの特権ではない。人気になれば疑ってかかり、人気薄になれば勢いに賭けると言った柔軟な馬券戦術が必要だろう。