【チャンピオンズカップ2015】香港馬のガンピット、世界挑戦の第一歩
12月6日のチャンピオンズカップに出走する香港馬のガンピット(せん5)は、11月24日に日本に到着し、現在は競馬学校国際厩舎で調整中。
ガンピットを管理するC.ファウンズ調教師の助手であるダニー・スェン氏が馬とともに来日しており、馬については「輸送で少し疲れも見えるが、しばらくすれば良くなると思う。師からは最善を尽くし、全てを出し切るようにと言われている。」とコメントした。
ガンピットはオーストラリアで生まれた香港馬。香港競馬にはダートがなく、今回が初めてのダート戦となる。香港のオールウェザー戦では7戦7勝の負けなしと強い競馬を見せているが、初となるダートの馬場にどこまで対応できるのかが陣営の心配するところ。
さらに、これまで1650mのオールウェザーでは何度も優勝経験があるものの、1650m以上の距離では勝ち星を挙げれていない。今年の3月に行われた香港ダービー(芝2000m)では10着に敗れていることからも、やはり距離適性が懸念される。香港のオールウェザーは竹素材と砂が混じったもので、クッション性とグリップ性が高い馬場となっているためスピードが出やすい。深い砂の日本のダートはスピードよりもパワーが求められる。距離適性における不安もあるが、なにより日本の特殊馬場に対する適性が一番の懸念だ。
初の海外遠征、初のダート、初の左回りと初めてづくしではあるが、近3戦では60kgか60.5kgを背負って走ってきたガンピットにとって今回の57kgという斤量は好条件。鞍上は香港の名手・Z.パートン騎手ということも心強い。デビュー当初から乗り続けて近3戦でも手綱を握っており、チャンピオンズカップでは12回目の騎乗となる。ここで好走できれば今後のレースの幅を大きく広げることができる。海外遠征を積極的に行う香港馬は日本国内でも活躍が目覚ましい。世界での活躍に向けた第一歩であるチャンピオンズカップで是非頑張ってもらいたい。