【安田記念2018予想】スワーヴリチャード、マイルでも通用するか？

春のマイル王決定戦「安田記念」がいよいよ開催されます。今年は6頭ものG1馬が揃い、豪華なメンバー構成となっております。

中でも注目を集めるのは今年の大阪杯を制したスワーヴリチャード。昨年は共同通信杯を優勝し、ダービーも2着に好走。大阪杯勝利後は今後も中距離路線で活躍していくことが期待されておりましたが、陣営は安田記念を発表し、まさかのマイル路線を選択。

能力が高い馬であることは確かですが、能力の高さだけで勝てるほどマイル路線も落ちぶれてはいないでしょう。大阪杯でスワーヴリチャードの2着に敗れたペルシアンナイトは昨年のマイルCSの覇者で、得意のマイルに戻って巻き返しを狙います。マイラーズCをレコードタイムで快勝したサングレーザーもマイルは【1-1-3-1】と好成績。マイルCSでも3着とマイルでは安定感抜群です。ペルシアンナイトやサングレーザーといったマイルを本職とする強豪としてはここでは負けられません。

舞台がマイルというだけでレース内容もガラリと変わやすくなります。前走の大阪杯ではペースも流れており、後方からポジションを上手く上げていったM.デムーロ騎手と、それにしっかりと応えてロングスパートを決めたスワーヴリチャードの走りは高く評価してよい内容でした。しかし、東京マイルでは流れれば後方からポジションを上げていくといった競馬はしづらくなりますし、今年は速い流れにも対応できる馬が比較的多く揃っております。

さらにこの馬はゲートが上手くないのも不安材料の1つ。出遅れる事が多い馬なので、スタートを決めて前へ出していける馬が好走しやすい東京のマイルの舞台において、ゲートが下手なのはマイナスポイント。これまでのレースを振り返ってみると、左回りは行きっぷりがよく、2走前の金鯱賞ではハナに立ちそうで掛かりっぱなしと折り合いにも問題が生じました。スタートを決めれば普通に折り合えるとは思いますが、前走の大阪杯でも出遅れており、まだスタート課題は克服しきれてないのが現状です。

ただ、スタートの問題に折り合いの問題と確かに課題は多いですが、同馬の気性面を考えれば逆にマイルを選択したのはある意味良かったとも言えるかもしれません。スピード自体は問題ないですし、スタートさえ決まれば二の脚の速さもあるので前へ取り付けることもできるでしょう。

もともと目標は宝塚記念だったスワーヴリチャードですが、先月急遽安田記念へと目標を変更。気性の問題ももちろんあると思いますが、宝塚記念は時期的に馬場が重くなる確率が高く、なるべく良馬場で走らせたいというのも安田記念を選んだ理由の1つと言えるかもしれません。

いずれにせよ、惨敗の可能性もありますし、対応してここも完勝する可能性も十分ある一頭。実績や能力の高さから1番人気に推される可能性も高い一頭なだけに、スワーヴリチャードの取捨は馬券を組む上で大きなポイントとなりそうです。